表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/14

2PEACE

あの後、夕方になるまで少女と遊んだ。

どこで、なにで遊んだのかは不思議なことに覚えてはいない。

やっとのことで家に着くころには夜になっていた。

鍵をポケットから取り出し、ドアを開ける。


今は一人暮らし。

実家から高校が遠いこともあり、一人暮らしということになった。

今ではこの生活にもなれ、料理も上手くなった。

ありがとう、一人暮らし。

彼女の真弓も、食べさせてあげると、おいしいといつも言ってくれる。

真弓は3歳年上で、今は銀行員という立派な職についている。

出会いは真弓からの誘いだった。

俺が夜まで男友達と遊んでいたその帰り道、真弓に逆ナンされたのだ。

最初は戸惑った。

見ず知らずの人と付き合うなんて。

しかも年上。

でもだんだん会っていくうちに好きになった。

この話はこれぐらいでいいかな、諸君。

話しているうちに恥ずかしくなってくる。

って、誰に言ってるんだ?俺。


今日の真弓の帰りは、残業があるから…えっと、8時ぐらいとか言ってたな。

早速冷蔵庫にあるものを一通り見ると、夕食に使えそうな材料を引っ張り出した。

「やりますか!」


 □      □   □

■コ コ ロ ノ  カ ケ  ラ■

     □      □


「ただいま〜」

8時丁度に玄関を開けると同時に聞こえてきた声。

今考えれば一人暮らしじゃないなこれ。

真弓と一緒に住んでるんだし。

「おかえり」

真弓は首に巻いていたマフラーをはずすと、コタツの中に潜り込んだ。

「あぁ〜暖まる〜やっぱコタツ、サイコー!涼ちゃんも一緒に」

「大げさだな〜俺はいいよ」

「もぉ、涼ちゃんはこの時間帯に帰ってくる人のこと知らないから、そんなこと言えるんだね」

真弓は口をとがらせた。

「そうかも」

「もぉ〜それより今日の夕食は?」

気体に満ちた目で見つめてくる。

「今日は真弓がこんな寒い中働いてきたご褒美に、デーデン!!鍋で〜す!」

真弓は目をきらきらとさせている。

「ちゃんとわかってるじゃん!」

そこから楽しく、夕食が始まった。

今日あったことを話しながらの鍋は別格!

「へぇ〜そんなことがあったんだ。っで、その子の名前は?」

「さぁ…そういえば聞いてなかった」

「まぁいいけど、またそのこと会っちゃったりしてね?」

「まさか…」


そのまさかだった…

これから何が起こるか、この時はわからなかった。

今思えば、この時が今より一番の幸せな時だった。

誰か来て欲しい…助けて欲しいと思う今よりは…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング←よろしければクリックをお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ