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変わらぬ日常と隕石

人間ならば誰でも知っているだろう。

この世にはムダなものが多過ぎるということを…


もともとは意味があったのかもしれない。だがそれも意味のないものとなっていく。

存在を否定しているわけではない。

ただそれ自体が我々にとって何かの役に立つのか、利益をもたらしてくれるのか。

結局は結果論に行き着くしかない。そのような解釈でしか物事を判別できないのだから。

全くもって理不尽な世界である。

最後は人間視点で基準を押し付けるしかない。そういう世界だ。


人間が抱く『思い』とはどうだろう。

空想だとか想像だとか妄想だとか。

人間1人1人は個々にそれぞれの世界を作り上げる。

だがそういった『思い』でさえ、価値感が薄れて見えてしまう。

なぜか…

それはおそらく実在しないからである。

あくまで虚像。本人がどんなに素晴らしい世界を作りあげたとしてもそれは自分にしか見えない世界だからだ。

他人には干渉されない世界、他人には介入できない世界だからだ。

結論、意味のあるものとは人間が意味があると認識できるもの。その前提として実像である必要がある。


逆に虚像でしかなかったものを実像として作りだすことができたとしたらどのような世界が待っているだろうか


今から語る物語はそれを実現させた僕たちの世界の物語である。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


学生には社会人とはまた別の義務が擦り付けられている。

そう、勉学だ。別に望んだことじゃない。理由付けするのであれば、良い学校に進学するためとか幅広い教養をみにつけるためだとかいくらでも浮かぶ。

しかし、いくら有利な理由を付けたとしても自ら望んで勉学に励むということはないだろう。


1度きりの人生だ。学校に通わなければならない時間を他のことに費やすことができるのであれば、学校に通っている時の100倍、いや、120倍は多くの体験ができると思う。


と、様々な理屈を並べる自分『霧島遥希(きりしま はるき)』は今日も机に向かうのであった。




「おーい!遥希!帰ろうぜー!」


本日最後の授業終了チャイムと同時に僕の前に現れたのは同じクラスメイトの『神谷(かみや) 裕治(ゆうじ)』であった。

相変わらずこの速さには未だについていけない。


「わかった、わかった。そんな慌てんなよ。別に急ぎの用じゃないんだろ?」


「急ぎの用だよ!隣のクラスのやつから面白い情報もらったんだよ。」


裕治は好奇心が旺盛で色んなところに首を突っ込んではその場を掻き回す。裕治の介入が結果的に良かった実例もあれば逆に事件へと発展しかねないこともあった。

僕は後者を恐れていた。


「で、今度は何仕出かす気なんだよ?」


「仕出かすなんて人聞きが悪いな~、俺はただ知りたいだけなんだよ。」

「昨日の夜、湖の方向に隕石のようなものが落ちたところを見たやつがいたんだ。まだ本人はその場所に行ってはいないが湖の方向に落ちたのは間違いないらしい。」


「それで、今からその隕石らしきものを調べに行くと?」


「さすが遥希!分かってるじゃないか。それじゃあさっそく向かうとしようか。」


結局僕は裕治の言われるがままに湖へ向かうことになった。





話し合いの結果、湖に向かうのは夜になった。

夜の方が辺りが暗く、人目につきにくいからだ。


「おーい、遥希ー!こっちだ、こっち!」


やはり裕治は先に来ていた。待ち合わせの時間より10分早く来た僕よりも先に来て待っていた。


裕治に言われるがままに指の指された方向を見ると白い石のようなものが光輝いていた。

正直、それがなんなのかはよくわからなかったが、久しぶりに綺麗なものを見た気がした。


「行ってみようぜ!」


「…うん。」


2人は少しずつ、ゆっくりと石に近づいていった。


すると、突然!!

石は輝きを増し、2人は眩しさで目をつぶった。




再び石の方を見てみるとそこに石は無かった。





次の日学校へ行くと裕治は必死にあの石の情報を探って

いた。だが、石の行方はわからずあの石がなんだったのかも掴めなかった。


しかし、この日から僕の生活に変化があらわれる。


色々あったが1番大きかったのが毎晩、あの石が夢に現れたことだ。石は僕に何かを伝えようとしているようだったが、石が何を言っていたのかは聞きとれなかった。




このことは裕治に伝えておいた方が良いな…。

明日話すことにしよう。


そう思いながら僕は眠りについた。


続く




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