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最終章：令嬢の未来
戦いの後、カルトラは王宮に戻った。
真相を知った王は、彼女を「王国の守護者」として認める。
「そなたは、真の英雄だ」
エリヤスは、カルトラに頭を下げた。
「俺は、お前を誤解していた。謝る」
リゼッタは泣きながら、カルトラに抱きつく。
「カルトラ様……生きていてくれて、本当に……！」
カルトラは微笑んだ。
──私は、ただ、自分らしく生きたいだけ。
──悪役でも、英雄でもなく、ただのカルトラとして。
数年後。
カルトラは、魔法学院の講師となり、リゼッタと共に、魔法の正しい使い方を教える日々を送っていた。
エリヤスは王となり、平和な統治を始める。
そしてある日、カルトラは小さな村を訪れ、子供たちに魔法を教えていた。
「先生は強いんですよね？」
「どうかしら？ でも、一番強いのは、みんなが笑顔でいることよ」
カルトラは空を見上げる。
──前世の私なら、信じられなかったでしょうね。
──カルトラに、こんな幸せがあるなんて。
風が、その金髪をなでた。
THE END
