7/8
第七章:最強の覚醒
ルミナスの塔。
闇に満ちた空間。
教団の首領、ゼノスが待っていた。
「ようこそ、姉妹よ。お前は、古代王族の末裔。世界を再生する力を持つ」
「再生? あなたたちは、ただ破壊したいだけじゃないの?」
「混沌こそが、真の秩序。お前も、その力に飲み込まれるがいい」
戦いが始まる。
カルトラは、根源魔法を全開にして戦った。
だが、力は暴走し、周囲を破壊し始める。
「……違う。私は、誰かを傷つけるために、この力を持っていない」
彼女は、前世の記憶を思い出した。
誰かのために働いた日々。
感謝されたこと。
笑顔に触れたこと。
「私の力は──守るためのもの」
心から湧き上がる思い。
その瞬間、左手の紋が銀色に輝き、根源魔法が浄化の光へと変容した。
「これが……私の、本当の力?」
ゼノスは、その光に飲み込まれる。
「そんなっ……馬鹿な!!?」
そのまま、ゼノスは消滅し、跡形もなく消え去った。
塔は崩壊し始め、カルトラは命からがら塔から脱出する。
そして、古代の封印を自らの力で再構築した。
世界の歪みを修復するために。