表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/66

3-2. 主人公、初手で奴隷を買いがち

 この物語はフィクションです。

 作中の人物・団体などの名称は全て架空のものであり、

 特定の事件・事象とも一切関係はありません。

 ギルドを出たサトウは、マップで見た奴隷商の館を目指して歩く。

 折れた二本の指の痛みが少しずつ増していく。それと比例するように冷静になっていく。


「もしかしなくても革鎧の人に指の位置を戻してもらったほうが良かったのか?これ以上の痛みは耐えられる気がしないぞ」


挿絵(By みてみん)


 ぼそぼそと独り言を言っている内に奴隷商の館に到着する。

 館のある路地は多少薄暗い雰囲気だが、サトウが想像していたような不潔さは無かった。


 どう入店しようかと悩むサトウに、脇でタバコをふかしていた男が声をかける。


「兄ちゃん、客かい?‥‥うおっ、えぇ、何その指は。こわっ」

「この通り怪我しちゃってね。治療院は高いらしいし、ここに治癒魔法使いの奴隷が居ないかと思って」


「治癒魔法使い?居ないこともないだろうが、どうかな。まぁ待ってな、アッサラーム!客だ!」


 館の扉を開けると男は大声で叫んだ。男に背中を押されたサトウもそのまま館の中に入る。

 奥から泥棒髭の男が出てくる。


「お待たせしました。お初にお目にかかります。アッサラームと申します」

「どうも。俺はサトウ。思ってたより清潔な店だな」


「はて、他国の方ですか。本国の奴隷売買は少々特殊かもしれませんな。奴隷と言ってもここに居るのは、働き口や財産が無くなったため当館を訪れ、自ら売りに出している者たちです。奴隷商といいますが人材斡旋や仲介のようなものと思っていただければ」


「結構ホワイトな感じか。いきなり本題なんだけど、治癒魔法使いを探してるんだ」


「おやおや、これは、なかなか酷い怪我ですなぁ。ご予算の方は?」

「二〇万ゴールドではどうかな」

「二〇万ゴールドでは流石に‥‥。正規の治癒魔法使いではちと厳しいですな」

「正規じゃなければいけるのか」


「しかし、これがまた彼女(・・)は曰く付きで、正直お勧めはできませんが」


 彼女(・・)。曰く付き。

 勝ったな。覚醒するタイプの美少女奴隷だろう。アッサラームの話を聞いたサトウはそう思った。


「いいさ。紹介してくれ、その子の名前は?」

「ミルフィーユと申します」


 ミルフィーユね。やれやれ。

 絶対可愛いよ、これ。可愛くなきゃ許されない名前してるもん。

 次回、1人目のムキムキのオッサンが出ます。

--

 お手すきでしたら【評価】と【ブックマーク】の方、どうかお願いします。

 評価は下部の星マークで行えます! ※例)☆☆☆☆☆→★★★☆☆

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ