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21-1. こんな形で再会することになるとは

 この物語はフィクションです。

 作中の人物・団体などの名称は全て架空のものであり、

 特定の事件・事象とも一切関係はありません。

 あれから一週間。

 凶悪殺人鬼サトウ(仮)は治安維持隊詰所の地下牢に囚われていた。


 碌に掃除もされていない地下。

 他の囚人の体臭や排泄物、ネズミなどの死骸の腐臭のせいで悪臭漂う地獄。


 牢から出られるのは取り調べ時のみ。

 その劣悪な環境のせいで、つい自分が殺人したのだと認めてしまいたくなる。

 ふと目線を上げると、見張りをしていた隊士が牢の鍵を開けるのが見えた。


「おい無能。取り調べの時間だ。出ろ」


 縄に繋がれたまま階段を上がると、別の隊士が扉の前で待っていた。


 取り調べ室に足を踏み入れた途端、隊士に足をかけられたサトウが派手に転ぶ。室内のテーブルに頭からつっこむとテーブルは大きな音を立てて砕け散った。


「何だテメェ!いきなり暴れ出しやがって‥‥、御用だ御用だ!」


 別室に待機していた数人の隊士がなだれ込んで来た。

 サトウは体を丸め、リンチが収まるのを待っている。


 詰所に来て毎日、様々な理由をつけてボコボコにされていた。


「よし。これくらいにしてやろう。二度と暴れるなよ、この人間のクズが!」

「イテテ、俺は暴れてないのよ。ずっとあんたらだけ暴れてるんだよな」


 取り調べ担当の隊士を二人だけ残し、他の者はほくそ笑みながら退室していく。

 皆ストレス発散でリンチに参加しに来ているのだ。


 サトウは倒れた椅子を起こして着席すると、鼻血を服の袖で拭いながら「やれやれ」と足を組む。

 彼が取り調べを開始するようジェスチャーで促すと、今日もまた隊士からの取り調べが始まった。

 口からタガメが出てきて歯医者に行く夢を見ました。

 口からタガメが出てきて歯医者に行く夢って何なの。

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