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13-1. キュートアグレッションではないな、普通に腹立つ

 この物語はフィクションです。

 作中の人物・団体などの名称は全て架空のものであり、

 特定の事件・事象とも一切関係はありません。

「あの皮剥ぎ兎の肉も美味いもんだなぁ」


 元ミルフィーユの犯罪拠点。現サトウパーティーが宿泊する宿。

 就寝時、男三人で川の字になっているキングサイズのベッドに腰掛け、朝食の兎肉を頬張りながらサトウが呟く。


 数日前にサトウが大怪我を負わされた魔物、ボーパルバニー。

 対象に真っ直ぐ突っ込み、その皮膚を剥ぐだけのシンプルな攻撃であるが、その傷口から引き起こされる感染症により恐れられており、その危険度はゴブリンよりも高い。


 そんなボーパルバニーも、それなりに武器の扱いに長けたインラーンの手にかかれば瞬殺だった。

 今では討伐証明の両耳以外の肉は、サトウたちの朝食用の食料になっている。


「サトウ殿、起きておったのじゃな」

「じーさん」


 部屋に入ってきたインラーンがサトウに二枚の紙を手渡す。

 冒険者ギルドで受注してきた依頼のようだ。どちらも街中でできる依頼らしい。


「ミルフィーユちゃんはまだ?」

「あぁ、ギルドでも確認してきたがまだ戻ってないようなのじゃ」


 パーティーメンバーが三人になり、これから難易度の高い討伐依頼を受けると思いきや、ミルフィーユは別行動を取ることになっていた。


 ミルフィーユは、単独で高報酬な遠方の討伐依頼を。

 サトウとインラーンは、ギルドが発注している常設依頼と呼ばれる依頼を。


 これまでは無一文状態で二人パーティーを組んでいたこともあり、採取依頼よりも報酬の良い討伐依頼を受けていた。

 だが本来サトウのようなFランク冒険者は、まず採取などの常設依頼をこなして昇級試験を受ける。そしてEランクになった後、そこで初めて簡単な討伐依頼に挑戦するのだ。


 つまり今までチュートリアルをスキップしていたサトウは、人員的にも余裕ができた今、やっとチュートリアルを行っているのである。


「今日もキリキリ働くのじゃぞ」

「やれやれ、戦わないのにも飽きてきちゃったな」

「Fランクのうちはこうやって土地勘や、依頼者とのコミュニケーション方法について学ぶもんなのじゃ」


 一昨日は街中の商店で荷運び。昨日は薬草採取。

 今日の依頼はまずは居住区のドブ浚いのようだ。


「まぁそういうもんか。じゃ行こうか」

「いや、儂はちょっと別の用事を済ませてくるのじゃ」

「一緒に来てくれないの?」

「午前中はドブ浚いじゃろ。フォークより重いものなんて持てんのじゃ」


「ジジイ!あの激ヤバ兎を瞬殺しといて流石に無理があるぞ」


 あんなんクソ雑魚なのじゃ。というとインラーンは部屋から出ていってしまう。

 サトウは一人。ドブ浚いの依頼に向かうのであった。

 最近ONE PIECE FAN LETTERをずーっとループ再生してます。

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