転校生
こんにちはよしはらです
「りんご」の2話目です
昨日の今日で投稿しちゃってやる気に満ち溢れちゃってます
よろしければ最後まで御覧ください
高校二年の秋、うちのクラスに時期外れの転校生が来た。
こんな時期に転校してくるなんてろくな やつじゃないだろうとクラスではやつの話で持ちきりだった。
その日は今にも雨が降ってきそうな曇天で10月の割に真冬のような寒さだった。せっかく転校生が来るというのに天気のせいか教室の空気は重かった。
「おい、来たぞ」
クラスの一人が大きく手を振りながら、小声で叫んだ。彼の合図を受けて、かすかにあった話し声が消えた。しばらくしてガラガラっと教室のドアが開く。
「なんだ、やけに静かだな」
先生は珍しく静まり返ったクラスに少し戸惑っているが、関心関心と笑顔で首を縦に振りながらゆっくりと教壇に向かった。
先生の後ろについて教室に入る彼に僕を含めたクラスメイトたちはただ見とれていた。無駄な部分のない絵に書いたような横顔と真っ直ぐで艶のある黒髪。彼は雲の間から差し込む一筋の光のようにどんよりとした教室の空気を一瞬で取り除くようなオーラを持っていた。僕らの視線をものともせず教壇まで歩く姿はまるでランウェイを見ているようだった。
「さあ、自己紹介して」
先生が小声で言ったあと彼は小さく頷き、教室を一度見渡してから話し始めた。
「はじめまして、海野渉です。よろしくおねがいします」
彼はとんでもなくイケメンだった。ただ、かっこいいとか可愛いとかじゃなく綺麗が似合う顔や雰囲気だった。
多くは語らない質素でメジャーな自己紹介だったが彼の笑顔につられてクラスのみんなは笑顔で拍手をしていた。
「はい、じゃあ窓際の一番うしろに座ってね」
「はい」
軽く返事をして席に向かう彼をクラス全員が目で追った。しつこいくらいに。見られていないのに彼よりも僕のほうが緊張していた。なぜなら、彼の席がよりにもよって僕の後ろだったからだ。
最後まで御覧いただきありがとうございました。
海野くんは顔面だけでいうと僕の中ではレオナルド・ディカプリオがモデルなんですよねー
ついつい文章で海野贔屓しちゃうので気をつけたいと思います。
次のお話では海野くんの秘密を林君が徐々に知っていきます。
どんどん盛り上げていきますよー
では、また次のお話でお会いしましょう。
*どのようなものでもいいので感想のご記入をよろしくお願いします。作者の元気のミナモトになりますので