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星の姫君と近衛隊長~秘密の逢瀬~


 この世界には、4つの国とその国を守護する星地が存在する。東にプランタ国、南にエテ国、西にオトヌ国、北にイヴェール国。そして中央に星地エトワール。


 星地エトワールには、代々巫女の姫君が存在する。姫君は『星の姫君』と呼ばれており、星に祈りを捧げ世界を守護している。さらに星の姫君は、魔水晶を通して各国に啓示を送ることができる。


 東に属するプランタ国には、姫君の啓示を受ける礼拝堂が存在する。その礼拝堂の警備を任されているのは、近衛隊第2部隊。その隊長を務めるレグルス・レオは、日々の業務を行うため、礼拝堂に向かっていた。


 礼拝堂に入ると、中央に大きな魔水晶があり、レグルスは魔水晶に近付き手をかざす。手をかざすと、魔水晶は光り輝き、1人の少女が映し出される。少女の名はスピカ・ヴァーゴ、星の姫君である。


「こんにちは、レグルスさん。お元気そうで何よりです」

「スピカ様もお変わりないようで、安心いたしました」


 幸せそうな笑顔でいつもの挨拶を交わす2人は、日に1度この礼拝堂で会っている。星の姫君からの啓示を受けるためである。


「昨夜、2つの星が1つに重なるのを見ました……何かが起こるのかもしれません。どうか……お気を付けください……」

「2つの星が1つに……それは気になりますね……こちらで調べてみます。安心してください……貴女様のことは、必ず私がお守りします」


 レグルスは、魔水晶の前に片膝をつき誓いの言葉を述べる。その様は、まるでおとぎ話に出てくる王子様のようである。


「ありがとうございます……レグルスさん」


 レグルスの言葉に恥ずかしさと嬉しさを感じたスピカは、赤くなった顔を隠すように俯き礼を言うことしかできなかった。


「フフッ……どうしましたか? スピカ様」

「なっ何でもありません!」


 顔を赤く染めながら必死に何でもないと言うスピカの姿に、愛おしさを感じる。こんな何でもない日々がずっと続けばよいと思うレグルスであった。

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