7話 弓は人類の宝
20日目
今日は竹の加工を始めてみた。が結論から言うと失敗した。理由?HAHAHAそんなの決まってる。固すぎて何もできなかった。
昔動画で見たことがある竹を割って割った竹を湾曲させてものを作るということに挑戦してみたのだが竹が一切曲がらなかった。
何とかして曲げようと火であぶってみたり、熱湯につけてみたりしたのだが成果は何もなし、まず燃えなかったし、水もはじいてしまった。なんだこの竹は……頑張って採取したのだが今のところ武器にしか使えないぞ…後は釣り竿をつくるとかか?この竹折れないし、ただ釣り糸と釣り針がないので現時点では没案だが、まぁ推定魔法すらもはじく折れない竹とかいう最強の武器を手にすることができたので何日か掛けたかいがあったというものだ。たぶん!!!
さて我がメインウエポン竹の話はこれで置いておいて楽しいガチャの結果を発表したいと思う、今回はそれなりのシカの結晶を二つガチャガチャの台座に置いたのだがガチャを回せる回数は3回だった。なぜ3回???と頭にハテナが浮かびまくったのだがおそらくシカ一匹1.5回分だった可能性が濃厚である。最初に引いたシカの結晶よりはでかく、二回目に引いたシカの結晶よりは小さかったので可能性としてはこれが一番あり得る。
さてこの3回の結果だが
【コモン 「木剣」 木でできた剣 鍛錬で使える一般的な木剣】
これが一つ目である。うんいらない!!!!だって竹の方が強いもん!!!!!
【コモン 「恐ろしく大きい木箱」 木でできた箱 誰が何の用途で作ったのか理解不能なあまりにもでかい木箱、小さな小屋が一つすっぽりと入りそうだ】
使えそうだけど、なんか微妙だ!!!!用途は多そうだけど!!竹を採取するときに使ってる中間地点においてもいいし、家のそばにおいて小屋として使ってもいい、うーんどうしようかまぁ後で考えよう、あっ絶対にカプセルの中から出さないようにしないと…出した瞬間その場から移動させることができないぞ、これ…
【レア 「白仙の弓」 白仙の木から作られた弓 仙人が住まうとされる仙山にのみ生える気を用い作られたこの弓は通常の弓を優に超える性能を持つ、長く仙山に生え続けた木で作成したため放つ矢にはわずかながら仙力が宿るという逸話が残っている】
あたりだあああああああああああ!!!!近距離装備である竹に続いて次は遠距離装備である弓が来てくれた!!説明文読む限り強そうだとは思っていたのだがわくわくしながら外に出て実際に撃ってみる俺が使っていた弓との性能差がよくわかった。俺が使っていた弓では木の幹に少し矢が刺さる程度だったのだが「白仙の弓」の場合木の幹を貫通して二本目の木に深々と刺さったのだ。すごすぎる…これで俺の装備は残すところ防具だけになった。皮の鎧卒業したいなぁ…
21日目
今日は本当に疲れた…が大成果を上げることができたゴブリンから12個ほど結晶を採取することができた。本当に疲れた。
俺は今日の朝方から『魔力自動充填型探索ドローンM.C.Sホワイトバード』を使って(名前長いけどかっこいい)ゴブリン村の様子を見ていると少し大きめのゴブリンが普通サイズのゴブリンを約40匹ほど引き連れてどこかに向かう所が見えた。
向かった方向は俺の家と反対方向である、それを見て俺はすぐに行動を開始した。ドローンをそのまま上空に滞空させ急いで皮の防具を着て竹を二本、「白仙の弓」と矢、最後にナイフとドローンを操作するためのゴーグルをもってゴブリン村へ急行した。今ゴブリン村にはドローンからの観測だと10匹ほどしか残っていないのだ。今のゴブリンの数なら殺せる。
全力で走って1時間ほどかけてゴブリン村付近に到着し少し休憩してからもう一度ドローンで確認してみるとまだ村には10匹程度のゴブリンしか存在していなかった。
ただ念のためドローンを使って大勢いたゴブリンたちが近くにいないことを確認してから、ドローンが持つ魔法氷結系第一階位魔法アイスボムを村にいるゴブリンの足に向け使用した。
一匹目のゴブリンの足を凍らせた段階で他のゴブリンがドローンに気づいてドローンを壊そうと頑張っていたが早いうえに空を飛んでいるドローンを壊せるはずもなく無事に12発ほど魔法を使用しゴブリンすべてを動けないよう足を凍結させた。
ちなみに顔を狙わなかった理由は狙いを間違えて体を凍結させたら結晶を捕るときに氷を解かすというひと手間が追加される可能性があったからである。どこかへ行ったゴブリン達が帰ってきたら普通に俺が死ぬのでなるべく時間がかかることはしたくない。
その後もう一度村にいるゴブリンすべてを凍結させたことをしっかりと確認してから村へと潜入、足が凍って動くことができず、ぎゃあぎゃあ言ってるゴブリンを遠くから弓で殺して回った。矢は一度生き物に刺さると少し劣化するため本当は竹で仕留めたかったのだが(自作できないので節約大事)ドローンの魔法では足を凍らせることが精いっぱいだったので腕や顔は自由に動かせる、そのため普通に近づくと何をされるかわからない、だから弓で殺した。
殺し終わってからドローンで回りを確認するべく周りを観察していると大きなシカとものすごい鋭い牙をはやしたイノシシの死体を担いで帰ってきているゴブリンたちを発見した。
そのあとすぐに全速力でゴブリンの死体から結晶を取り出し村から走って逃げた。
走って逃げているともう見えなくなったゴブリン村の方からものすごい大きな怒り狂ったような声がした。危なかった間一髪だった。
そのあと俺はある程度のところまで走った後、ドローン操作用のゴーグルをその場において川に飛び込んだ。
理由はものすごく漠然とした俺のただの予想だがゴブリンの鼻が犬並みによかった場合匂いでばれて追われるのではと考えたからである。本当にただの予想だがこれが当たっていた場合家にまで来る可能性がある。神熊の置物があるとはいえ念には念を入れるのが大事だ。まぁたぶん杞憂だろうけど…