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K市包囲戦1

【K市包囲戦】


 オレたちはルキアビルの周囲東西南北数kmほど離れた地点に、

 離れのビルを4つ建てた。


 今回は、その一つ、仮にAビルとしておく。

 そこを拠点として戦うことにした。


 Aビルは2つの大河が合流する地点の手前にある。

 氾濫が多い地区で、農業用地かもしくは荒れ地になっている。


 ここに一時的な拠点を作った。

 このあたりは建築物は立てることができない。

 そもそも、この荒れ地は川の氾濫時の洪水調整池として機能する。

 誰も建築物を建てようとは思わないし、

 今となってはもはや、それを咎める人がいない。



 住民はかなり数を減らしている。

 多くがどこかへ避難したのだが、避難する場所がない。

 無事に避難できても、では食料や水はどうするのか。

 宿泊する場所は。病気になったら。


 ということで、ゴブリンがいる・いないにかかわらず、

 大和国では逃げ場所がどんどん狭まっている。


 むしろ、諦めてK市に留まった人たちは運が良かったかもしれない。

 オレたちがゴブリン狩りを継続して、まがりなりにも治安を維持していたからだ。

 特に、避難場所になっている学校や市役所などの公共施設には、

 魔烏・魔狼を多めに配置して、警戒にあたっている。


 避難場所の人たちは度々ゴブリンを攻撃する魔烏・魔狼を目撃し、

 “神の使い”と崇めている。


 何しろ、両者ともステルス機能があり、魔狼だと地面を出入りする。

 いきなり現れ、ゴブリンを屠ったあといきなり消えていく。


 しかし、避難民に必要な様々な物資は各自に努力してもらうしかない。

 数が多すぎて、オレたちの手にあまる。



 さて、A拠点。

 土魔法の得意なものを動員して、

 一夜にして三階建のビルを立ち上げた。

 窓は不要である。


 全体に式神守護魔法をかけてある。

 ホブゴブリンの火球程度なら防げられるはずだ。


 攻撃は主に屋上から行う。

 式神銃の勢ぞろいだ。


 以下、用意した銃と有効射程距離を示す。


 遠距離攻撃

  式神自動擲弾銃  2000m

  式神RPG    1000m

  式神ライフル   1500m

 中距離

  式神対物ライフル  500m

  式神突撃銃     300m

 短距離

  式神短機関銃     50m

  式神拳銃       50m



 作戦はシンプルだ。


 A建物を囮に使い、ゴブリン軍団をこの荒れ地に誘い込む。

 ゴブリンは通信設備を優先的に襲うので、

 強力な通信電波を発信してゴブリンをおびき寄せるのだ。


 集まったところを、主に擲弾銃で殲滅する。

 個別には、例えばホブゴブリンなら対物ライフル。

 ただのゴブリンなら突撃銃かライフル。

 仮に空からくるようであれば、RPG。


 なお、銃の形状は夢露とオレとでノリノリにデザインした。

 まるでSFの映画に出てきそうな形となっていた。



 さて、魔狼たちがゴブリン軍団をA拠点へ誘導してきた。

 通信電波はMAXだ。


 夥しい数のゴブリンで地面が緑に染まる。

 数万は集まっただろうか。

 誠に醜悪な光景だ。


『じゃあ、始めようか』


 建物の屋上四方からゴブリン軍団に向かって、

 途切れのない擲弾攻撃を始めた。


 擲弾とはグレネードのことだ。

 夢露が新たに開発した自動擲弾銃は、

 40mm相当のグレネードを最大で毎分300-400発の連射速度で発射。

 射程距離は最大2000mである。


 さて、30秒も攻撃すると、あらかたのゴブリンは蒸発した。

 あとは、生き残っているホブゴブリンである。


 ホブゴブリンにも個体差があり、

 概ね、グレネードで退治できるのだが、

 タフな個体も存在する。


 その場合は、式目対物ライフルの出番だ。

 十分にひきつけて、次々と屠っていく。


 中には火球をこちらに放ってくるものもいた。

 しかし、拠点の防御は固い。

 傷一つつかない。


 戦場は僅か1分でかたがついた。

 魔物は蒸発してしまうので、戦場はきれいなものだ。


『あっさり決まったな』

『ちょっとあっけないかも』

『よし、しばらく待って何もなければ本拠地に戻るぞ』



 そうすると、新たに敵がやってきた。

 非常に大きい。背の高さは2mを軽く越える。

 横へもがっしりしている。


『オークだ。数10』


 しかも、防具をつけて盾を携行している。


 オークは二足歩行の魔物。体高2m以上と巨大で、牙と豚のような顔を持っている。

 オークの体表は分厚く、通常の刃物は通さない。

 夢露の式神攻撃にも耐性がある。


 そのオークがさらに防御を固めている。


『ちょっとやっかいだな』

『まずはライフルだな』


 式神ライフルで先頭のオークを狙ってみる。


『バフッ』

『ガンッ』


 弾き返された。

 では、ということで対物ライフルで狙ってみる。


『ドンッ』

『ガンッ』


 やはり弾き返された。


『これは相当固いな』

『私達が出るしか無いわね』

『編成は、オレ、輝星、瑠輝亜で行くか』

『煌人様はなるべく出ないほうが……』

『オーク程度なら、心配いらない。碧空、この場の指揮頼むぞ』

『まかせて』



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