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O市壊滅

【O市壊滅】異変1日め


 T市の惨劇はすぐさま周囲に波及した。

 煌人(きらと)たちがタクシーを借りた2時間後。

 避難民の群れが続々とO市になだれ込んできた。

 顔には恐怖しか浮かんでいない。


 すぐその後を、ゴブリン軍団が追っかけてくるからだ。

 地表を緑で覆い尽くした軍団がO市に襲いかかる。



 煌人たちが使ったタクシー会社。営業所の中には6人が残っていた。

 煌人ののったタクシー運転手から情報がもたらされ、

 自社のタクシーにそれぞれ避難をよびかけた。

 手配を終えたのがゴブリン到着30分前。


『大変だ。西は緑色で染まっているぞ。ゴブリンの大軍団が迫ってきている』

『おお、ギリギリ間に合ったか?ダッシュで逃げるぞ』


 とは言うものの、既に路上は車が大渋滞を引き起こしており身動きがとれない。


『バイクだ。2台ある。3人乗りで乗り切るぞ』


 法律など守っていられない。

 2台6人は幹線をさけ、東へかろうじて避難していった。

 中途のコンビニで手早く必要なものを購入し、

 首都方面に逃れていったが、これが正解かどうかはわからない。



 ゴブリンたちはイナゴの群れのようにO市を蹂躙していく。

 O市が廃墟となるのに時間はかからなかった。


 ある集団は、発電所や変電所に突入した。

 ゴブリンは死を怖れない。

 続々と設備に突入していく。

 ゴブリンは感電死、大きな火花が飛んで設備が爆発する。

 そこには廃墟が残るのみであった。


 続々と停電になる。

 夜になっても街には明かりが灯らない。

 しかし、暗闇に沈んだままではなかった。


 そこらじゅうで火の手があがったからだ。

 まるで夜間爆撃されたような惨劇がO市を襲った。


 今は7月末。

 梅雨が開けたばかりの暑苦しい長い夜が始まった。

 ただ、明日を迎えることができるのかはわからないのであった。



 ネットでは、ゴブリン軍団が明らかに東進していることが伝えられた。

 街を破壊しながら、首都を目指している。


 そのことが市民に伝えられれば、惨劇は多少抑えられたかもしれない。

 しかし、停電に加え、スマホも沈黙した。


 頼みのモバイル用基地局であるが、電波を発信する建物には、

 なぜかゴブリンが集まってきてしまう。


 モバイル用基地局だけではない。

 通信設備会社はのきなみゴブリンに襲われていた。


 ゴブリンに電波に惹かれる嗜好があるか、もしくは、

 ゴブリンに指示する存在がおり、

 そしてゴブリンがそれに応えることのできる知性があるということだ。



 その夜のうちに、O市も壊滅した。


 O市を脱出する避難民。

 北や南へ逃げる場合は助かった。

 しかし、東進した避難民は、あとからくるゴブリンに飲み込まれていった。



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