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競走馬転生  作者: ナカH
8/82

メイクデビュー本番2

実況目線です

『本日の新潟競馬 第5レース メイクデビュー新潟2歳新馬 芝1800m 15頭立てです。

ゲート前では各馬ゲート入りが進んでおります。


そして大外⑮番ステキナオニイサマがゲートに入り係員が離れます。体勢完了。



スタートしました。⑥番タンゲ、ダッシュがつかないか。⑦番ヴェンデッタ好スタート好ダッシュ。グングングングン加速して端をきります。


⑦番ヴェンデッタ鞍上横川崇大逃げを打ちました。


そして一番人気①番ダンシングウィナー2番手、後ろは二馬身差。3番手集団固まりまして④番アトラヒュドラ内に③番サードジョンヌと半馬身後ろに⑮番ステキナオニイサマ外。

そして更に外から⑬番ハイウェイスター上がっていく、追いかけるように⑩番ギブントゥーレ。


そして中団には②番オリーブリオン⑧番デッキダス⑭番アレテリオ。3コーナーへ向かいます。


半馬身差外には⑫番コバーン。3馬身開いて中団後方には⑨番テキーラ。そして⑤番ジャージーポーカー⑪番カーペットラン。


先頭の⑦番ヴェンデッタは第3コーナーに入る。


そのあとは3馬身開いて最後方⑥番タンゲ。


先頭の⑦番ヴェンデッタは残り800mを通過しこれから4コーナーに入っていくところ。1000mのタイムは58秒5!これは速い。これは速いぞ横川崇。


先頭は変わらず⑦番ヴェンデッタ。7馬身から8馬身のリード。第4コーナーをカーブ。直線コースへ向かいます。①番ダンシングウィナーが変わらず二番手。⑨番テキーラが外から上がってくる残り600mを切りました。


そして⑤番ジャージーポーカーも追い込み体勢です。残り500mを切りました。


先頭は逃げる⑦番ヴェンデッタ。リードは未だ6馬身。


差を詰めてくる⑨番テキーラ。①番ダンシングウィナーは伸びないか。ダンシングウィナーは伸びないか。


残り400mを通過!


そして大外から⑪番カーペットランが突っ込んでくる!


しかし!逃げる⑦番ヴェンデッタ、未だリードは5馬身。


先行勢は脚色が鈍い。先行勢は脚が止まった!


残り200m!


追い込み勢が迫るもヴェンデッタ粘る!なんというスタミナか。


最後は横川崇持ったまま!ヴェンデッタ!これは強い!5馬身差楽勝ゴールイン!


クワイトファイン産駒⑦番ヴェンデッタ、見事なデビュー勝ち。


2着は⑪番カーペットラン、3着は⑨番テキーラ。』





馬主席でヴェンデッタのレースを観ていた水嶋は、数年振りとなる所有馬の勝利に態度にこそ出さなかったが内心では喜びを爆発させていた。


自分の馬が勝ったということは喜ばしい。しかし、自分の馬が勝ったということは他の馬主の馬は負けたのだ。

ここでは他の馬主の方々に配慮して喜ぶのは後にしようと決めていた。


「貴方の馬が勝ったのよね?嬉しくないの?」


あまりに無反応な夫を不思議に思い、妻の美恵が聞いてきた。


「嬉しいに決まっている。だが、ヴェンデッタが勝ったということは他の馬が負けたということ。ここにはその負けた馬主の方々もいらっしゃる。

ここで喜びを表に出すのは誉められた行為ではないんだ。勿論、もっと大きなレースなら話も違ってくるがな」


それを聞いて納得したように頷いた美恵は笑いながら言葉を返す。


「そう。なら早くヴェンデッタちゃんのところに行って労ってあげないと。」


「そうだな、そうしよう。」


そういうと水嶋は妻をつれて馬主席を出ていった。




「笠原先生、ヴェンデッタを勝たせていただきありがとうございます」


「あぁ、水嶋さんと奥さん。無事勝ててこちらもホッとしています。崇もよく乗ってくれました。それに初めてのレースであれだけのレースをしたフクオのことも誉めてやってください」


「はい、出来れば横川騎手にも一言お礼を述べたいですが、この後もレースが控えているとのことですから、またの機会にしましょう。

それで提案なのですが、ヴェンデッタの主戦騎手をこのまま横川騎手でお願いしたいのですがいかがでしょう?」


「はい、私の方もそうしたいと思い、本人にもそこらへんは匂わせています。後程改めて依頼するとしましょう」


「よろしくお願いします。次走に関しても後程ご相談させていただくという事でお願いします」


「わかりました」


と、話が一区切り着いたのを見計らって水嶋の妻、美恵が口を開いた。


「それで、ヴェンデッタちゃんも誉めてあげたいんですが、この後会うことって出来ますか?」


「え?あぁ、はい。後程会える時間は作れますので労ってあげてください。ご案内しましょう。」


「ありがとうございます」


笠原に案内されて移動する妻を見て、水嶋は少なからず驚いていた。競馬に全く興味を示さなかった妻が1回生の競馬を見ただけでここまで競馬、というか馬に興味を示すなんて。


やはりヴェンデッタが勝ったのが大きいのだろう。負けていたらこうはならなかったに違いない。

これからは2人で競馬場に来ることになりそうだと思いながら、ヴェンデッタのもとに行く妻を追いかけるのであった。

今日は富士ステークスですね。

皐月賞以来で骨折明けのダノンザキッドがどういう走りをするか注目していきたいですね。

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