菊花賞本番2
私信というかなんと言いますか。
日頃ご感想を多数頂けて誠に有難い限りです。ですが、私の操作ミスで一部のご感想を削除してしまいました。
誠に申し訳ございません。
書いたはずの感想がないなと思ったら私のせいです。
某SNS
@○○○○○○
三冠馬の誕生を見ることが出来るのか
@○○○○○○
3000mはケラウノスには長いっしょ
@○○○○○○
父コントレイルもギリギリだったからなぁ
@○○○○○○
ギリギリだろうとなんだろうと勝ちゃいいのよ勝ちゃあ!
@○○○○○○
生粋のステイヤー(予想)、ヴェンデッタの本領発揮だな
@○○○○○○
そろそろダンシングウィナー来てくれてもいいのよ?
@○○○○○○
話題にならないけど、ダービー3着神戸新聞杯3着のフトウフクツさん、期待してまっせ
@○○○○○○
ヴェンデッタが勝ったら頭を丸めてやるよ
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@○○○○○○
その言葉忘れるな?
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@○○○○○○
スクショしたで
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@○○○○○○
いい美容院知っているんだ。紹介してやるよ
@○○○○○○
そういや最近派手にやっていると評判な某ケラウノスガチ勢はどんな予想出してんだろ?
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@○○○○○○
ロードケラウノス単勝一本勝負だと
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@○○○○○○
つまんない予想しやがったな
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@○○○○○○
今単勝オッズ1.5倍じゃん。旨味全く無し
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@○○○○○○
その代わりロードケラウノス単勝に10万ぶっこむとよ
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@○○○○○○
過去、某マイ億円君がキセキのラストランに単勝100万ブッこんでいたなぁ
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@○○○○○○
そっちの方が面白い
@○○○○○○
さて、ファンファーレ
@○○○○○○
今回もヴェンデッタ逃げるんか?
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@○○○○○○
そりゃもう大逃げよぉ
@○○○○○○
今までの走りで3000mは逃げきれないだろうな
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@○○○○○○
と思わせといて逃げ切る可能性が無いとは言いきれない
@○○○○○○
ヴェンデッタは長距離に関しては牝系の信頼が厚すぎる
@○○○○○○
始まった
@○○○○○○
テスカトリポカ出遅れか
@○○○○○○
まぁ、元々テスカトリポカは後ろからの馬だし
@○○○○○○
やはり逃げたかヴェンデッタ
@○○○○○○
ケラウノスはいつも通り後ろからか
@○○○○○○
誰も追いかけないな
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@○○○○○○
追いかけても3000m持たないから無理しないんだろ
@○○○○○○
1000m通過63秒!?
@○○○○○○
おっそwww
@○○○○○○
やりやがったな!マジかよあの野郎!やりやがった!
@○○○○○○
どういうことだってばよ?
@○○○○○○
流石くせ者の息子
@○○○○○○
ハイペースに見せかけたスローペースか
@○○○○○○
これこのままヴェンデッタ逃げちゃう?
@○○○○○○
ロードケラウノスは未だ後方か。まぁそれはいつも通りではあるけど
@○○○○○○
完全に馬群の中に閉じ込められちゃったな
@○○○○○○
いつも外に持ち出してからの大外一気が必勝パターンだけど、今回厳しくない?
@○○○○○○
実況は特に言ってないけど、2000m通過が2分1秒てなんだこれ!?
@○○○○○○
1000m1分3秒で2000mが2分1秒か・・・
@○○○○○○
乱ペースってレベルじゃねぇぞ?
@○○○○○○
こんなことしてヴェンデッタが持つわけねぇ
@○○○○○○
ケラウノスはまだ来ないのか!?
@○○○○○○
新!外!外に出せぇ!
@○○○○○○
直線に入った
@○○○○○○
最内から抜け出したぁ!?
@○○○○○○
スーパークリークみてぇな抜け出しだな
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@○○○○○○
鞍上同じ新だしな
@○○○○○○
相変わらずエグい末脚だな
@○○○○○○
差せぇ!差せぇ!
@○○○○○○
逃げろ逃げろ逃げろ!
@○○○○○○
あ
@○○○○○○
逃げきったぁぁぁぁぁ!
@○○○○○○
やったぞヴェンデッタ!
@○○○○○○
ケラウノスの三冠がぁぁぁぁ!この駄馬がぁぁぁぁ!
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@○○○○○○
クラシック全連対馬が駄馬だとすると、他の馬は何かな?ロバか何かかな?
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@○○○○○○
こういうのがいるから競馬をやる人の民度が低いって思われるんだよな
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「やったぁぁぁぁぁぁぁ!」
「勝ったわ!貴方!ヴェンデッタちゃんが勝ったわよ!」
ヴェンデッタが菊花賞を勝った瞬間馬主席にいた水嶋一家、というか女性陣は大盛り上がりであった。
無理もない。これまでも惜しいレースを繰り返してきたんだ。その反動ということで目を瞑る・・・ことは出来ないな。流石に騒がしすぎだ。
「お前達いい加減に」
「お喜びのところ失礼します。ヴェンデッタ号のオーナーである水嶋さんでよろしいでしょうか?」
と、家族を宥めようとしたら声をかけられた。流石にうるさすぎたか。
「はい、私が水嶋です。家の者がお騒がせしており申し訳ございません。すぐ静かにさせますので」
「いえ、お気になさらず。ここにいる皆、程度はあれどヴェンデッタ号の活躍を喜ばしく思っていましたので。
それより、このたびはヴェンデッタ号の優勝おめでとうございます。実は私の馬もレースで走っていまして。遅ればせながらご挨拶をと思いまして」
「それはわざわざありがとうございます。えぇと」
「あ、これは失礼しました。私、稲本 匡と申します」
「稲本さんですか・・・え?」
稲本 匡。その名前は聞き覚えがある。いや、あるどころではない。たった今、初めて勝てたロードケラウノスのオーナーの名前が稲本 匡だったのでは?
「もしかして、ロードケラウノスの?」
「えぇ。三冠の夢を貴方の愛馬に阻まれたロードケラウノスのオーナーです」
おっとぉ。
「というのは冗談でして。いや、嘘でもありませんが。これまでご挨拶すら出来ず仕舞いだったので、今回遅蒔きながらご挨拶にうかがった次第です」
「そ、そうでしたか」
後ろにいる家族も今自分が話している相手が誰か気付いたかからか。さっきまでの騒がしさが無くなっていた。
「はは。少々タイミングが悪かったでしょうか。では、また日を改めてご挨拶を行いたいと思います。そうですね、暮れの中山でいかがでしょうか?」
暮れの中山。何を言いたいかすぐわかった。有馬記念のことだ。今度は向こうが有馬でリベンジしたいということか。
「そうですね。馬の体調次第ですが、そこで改めて」
「えぇ。では失礼します」
そう言い、稲本は去っていった。
「貴方。貴方」
「え、あぁ。なんだ?」
「そろそろ移動しませんか?この後表彰式や口取り式があるんでしょう?」
「おっと、そうだった。じゃあ行こうか」
「まさかロードケラウノスのオーナーが来るとはねぇ」
「本当だよ。いやぁ驚いた」
思わぬイベントこそあったが、今はヴェンデッタの勝利を喜ぼう。
家族を引き連れ、水嶋一家は馬主席を後にした。
その後水嶋は初めて重賞の表彰式と口取り式を行った。子供達も大喜びでこれからもヴェンデッタは期待に応えてくれるだろう。
そう考えていた数日後、笠原先生から連絡が来ると共に、記事にデカデカと載ることとなった。
『菊花賞馬ヴェンデッタ、跛行 骨折か!?』
サトノレイナスが登録抹消ということで、悲しい。
ソダシと競う姿をもう一度見たかった。




