東京優駿 日本ダービー本番2
早く結果がわかった方がいいかなと思ったので、この時間に投稿します。
変則的になってしまい申し訳ありません。
某動画サイトより
『さぁ、日本ダービー。俺の夢ダンシングウィナー』
『俺は手堅くロードケラウノスとヴェンデッタの馬連買ったわ』
『そんなん俺も買っとるわ。そこはもっと勝負せにゃならんじゃろう』
『そうなるとテスカトリポカの単勝とかかな?青葉賞のジンクスを打ち破ってもらいたい』
『おぉ~、いいじゃない、いいじゃない。夢があるのぉ』
『夢もいいけど、現実はロードケラウノス軸の三連単をどうするかだろう?』
『そうさのぉ。ホープフルステークス、皐月賞とロードケラウノス、ヴェンデッタ、ゲイリーホーンの三強が来とるし、今回もそうなるのか、それともNHKマイル組がそこに割って入るか』
『ダンシングウィナーやフェザーミリオンらも皐月賞より調子上がっているらしいからそこからも買ったわ』
『やっぱりどの馬にも勝つチャンスがあるかもと思わせるレースは面白いのぉ』
『競馬に絶対はないからなぁ』
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某SNSより抜粋
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勝負と誇りの世界へようこそ
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ダービーへようこそ
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ダービーのCMではそれが1番好き
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やはり日本ダービーは心が踊るな
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今年もこの季節がきたか
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どの予想動画もロードケラウノス大本命だな
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無敗の皐月賞馬への信頼は厚い
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今年はNHKマイルからも来ているな
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NHKマイルみたいにブランギャルソンが押し切ってほしい
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問題は距離だな
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ヴェンデッタ、大外かよォォォ!
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テイオー家は代々日本ダービーは大外派だ
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テイオー家で日本ダービー出たのテイオーとヴェンデッタだけやん
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テイオー家ジワる
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さぁ、本馬場入場だ
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本馬場入場のBGM好き
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ロードケラウノスが世界か。ダービー圧勝したら凱旋門行ってほしいかも
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親子三代無敗の三冠馬も捨てがたい
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どうしてロードケラウノス2頭おらへんの?
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菊花賞を7月ぐらいにやってくれればいいのに
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そんな事したら3歳の秋がボロボロになるわ
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無冠の帝王は言い得て妙だな
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無冠のテイオー?
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その表記は怒られるからやめておけ
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タ○ボね、競馬得意なんだ。日本ダービーの本命はフェザーミリオン!
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流石二枚羽師匠
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ツイン○ーボ!
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話題になってないけど、横川一家ダービーに全員集合とかすげぇな
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で、云億君の予想どうなってる?
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@○○○○○○
三連単2頭軸マルチ。軸が③、⑱。相手が①、②、⑤、⑥、⑭、⑰の計36点やね
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@○○○○○○
トリガミする組み合わせあるなぁ
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@○○○○○○
軸2頭が呪いをはね除けるかが気になってしょうがない
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ファンファーレだ
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うぉぉ、緊張する
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ヴェンデッタのロケットスタート!
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崇の出鞭か
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エグい角度で切り込んでったなw
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斜行にならない?
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@○○○○○○
後ろとの距離は十分あったし大丈夫だろう
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ロードケラウノスは後ろからか
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人気馬がこう極端な位置にいると他の馬はどちらにも意識割かなきゃいかんから大変ね
@○○○○○○
どっちかに偏るともう片方にやられちゃうもんな
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サーブドラケンがヴェンデッタ追いかけていっているけど横川の父ちゃん大丈夫か?
@○○○○○○
もはや1000m58秒台が普通に思えてきた不思議
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@○○○○○○
1000m60秒とかスローペースだろ?
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@○○○○○○
気をしっかり持て。そんな事やって安定した戦績出していた馬なんて過去にサイレンススズカぐらいしかいないだろう
@○○○○○○
ロードケラウノス動いたな
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歓声が凄まじい
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逃げろ逃げろ逃げろ!
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横川父沈んだぁ!
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ゲイリーホーン沈むとかマジか!?
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やっぱりブランギャルソンに2400は長すぎたかぁ
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神の雷はかっけぇ
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ルメちゃん!ルメちゃん!ウィナーを勝たせてあげて!
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うっそ、フトウフクツが来たぁ!?
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ミリオン!カッツ!行けぇ!
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ヴェンデッタにこんな粘りがあったのか!?
@○○○○○○
誰だ、ヴェンデッタは追い付かれたら終わりだなんて言ってたやつは
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よし、行け!差せ!新ぁ!
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残せ!崇!残せ!
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どっちだ!?
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これはわからない
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すげぇもの見たな
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3着争いもパッと見じゃわからないな
@○○○○○○
今年のダービーは大激戦だな
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「あぁー!勝った!?勝ったの!?ねぇどうなの!!?」
「貴方!勝ったの!?ヴェンデッタちゃん勝ったの??!!」
馬主席では水嶋一家が日本ダービーを観戦していた。
あまり騒がないよう言い含めていたが、最後の直線に入ってから水嶋家の女性陣はその事を忘れてしまったのか絶叫しながら応援していた。
無理もない。穂高本人も2人が先に盛り上がり始めた為冷静でいられたが、それがなければ穂高本人も絶叫していただろう。
「落ち着け二人とも。これから写真判定が行われる。ターフビジョンにもリプレイが映るからそれを見てみよう」
そう言っていたらターフビジョンでリプレイが流れ始めたが、
「お父さん、これどっち?」
雄大が言うとおり、映像を見てもわからなかった。最内を進んでいたヴェンデッタと大外から来たロードケラウノスは、ほぼ同時にゴールしており肉眼で判断することは出来なかった。
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ど、どうだ?勝てたか?俺勝てたのか?
ゴール板を駆け抜け脱鞍所まで引き揚げてきたが、掲示板には馬番は上がっておらず、2着から3着の着差のところに“5”の文字が浮かぶ以外は“写真”の文字が浮かんでいた。
「崇、よくやってくれた。本当にありがとう」
「先生、まだ結果は出ていませんよ」
「それでもだよ。うちの厩舎初めてのダービーでここまでやってくれたんだ。礼の1つも言いたくなるわ」
どうやらまだ着順は出ていないようだ。
頼む、頼む、頼む。おっちゃん達にダービーの栄誉をくれ。頼むから。
あ、“写真”の文字が消えた。
1着は―――
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『世紀の大激戦となりました、今年の日本ダービー。
未だ興奮さめやらない東京競馬場では、満員の観客が結果を心待ちにしております。
果たして今年のダービー馬は無敗の皐月賞馬ロードケラウノスか。無冠の帝王、最強の復讐者ヴェンデッタか。
電光掲示板から“写真”の文字が消えました。
1着は③!③番です!ロードケラウノス無敗の二冠達成!夢の無敗三冠親子三代制覇へ大手をかけました!勝ったのは③番ロードケラウノス!
そして敗れた⑱番ヴェンデッタはホープフルステークス、皐月賞に続きダービーも2着。GⅠ3戦連続2着となりました。
3着はなんと14番人気だった⑪番フトウフクツが入線。4着には⑰番フェザーミリオン、5着⑭番ダンシングウィナーと3着から5着までハナ差での決着となりました』
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@○○○○○○
ロードケラウノスおめでとう!
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無敗の二冠馬おめでとう!
@○○○○○○
ヴェンデッタ惜しかったなぁ
@○○○○○○
ハナ差数cmの決着だろこれ
@○○○○○○
ヴェンデッタ大外枠じゃなかったらなぁ
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@○○○○○○
それな!
@○○○○○○
3着フトウフクツ・・・だと!?
@○○○○○○
ゲイリーホーンに2400は長かったのか?
@○○○○○○
ホープフルステークス2馬身差、皐月賞1/2馬身差、日本ダービーハナ差と確実にロードケラウノスとの差を詰めてきているなヴェンデッタ
@○○○○○○
早くも菊花賞が気になってしょうがない。
@○○○○○○
菊花賞はヴェンデッタが獲るんじゃないか?ライスシャワーやセイウンスカイの血を引いているんだぞ?
@○○○○○○
親子三代無敗三冠も見たいけど、テイオーの血筋が勝つ姿もみたい
@○○○○○○
ロードケラウノスの三冠が見たい。ヴェンデッタは邪魔をするな
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「まさかあの仔馬がここまで来るとはなぁ」
SNSを見ながら及川牧場社長、及川 叶太はポツリと呟いた。彼も生産者として東京競馬場へ訪れていた。
ヴェンデッタの馬主である水嶋に招待された形ではあるが、水嶋一家と行動を共にするのもどうかと思い1人でいた。
既に及川牧場の出産は終わり、今は種付けのシーズンではあるが来れないことはない。
もっとも、関係者に挨拶が済み次第帰らないといけないが。
今年の種付けをどうするか、主にヴェンデッタの母であるスカイシャワーにどの種をつけるか及川は悩んでいた。
もう5月下旬になり種付けシーズンも後半になっている。
早く決めねばと思っていたが、このダービーで歴史に残る激闘を繰り広げたヴェンデッタを見て及川は決めた。
「もしもし、俺だ。あぁ、ホント残念だったよ。それよりもスカイシャワーの種。クワイトファインを付ける。まだクワイトファインは種牡馬として登録されているよな?先方に連絡しておいてくれ」
牧場スタッフに電話で指示を出しながら、関係者への別れの挨拶へ向かうのであった。
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「矢坂調教師、ありがとうございます」
「こちらこそありがとうございます」
着順が確定し、無敗の二冠馬となったロードケラウノスを管理する矢坂 義人調教師はロードケラウノスのオーナーと優勝の喜びを分かち合っていた。
「新君もよく乗ってくれました。彼じゃなかったら届かなかったでしょう」
「本当にありがたい限りです。これで三冠まであと1つですね」
「えぇ・・・」
オーナーの三冠発言に矢坂は内心複雑な気分でいた。
それは、レース後脱鞍所で谷 新から聞いた言葉から来るものだ。
『ロードケラウノスは2400mがギリギリかもしれない』
最後の直線、直感的にロードケラウノスの限界を感じたらしい。騎手だからこそ感じ取れたものなのかもしれない。
とは言え、今回はヴェンデッタのハイペースが限界の原因である可能性は十分ある。それに、ロードケラウノスはまだ3歳。これからまだまだ成長する。
それに、限界が来てもそれをはね除ける根性。それはとても得難いものだ。
無論、それは最悪の事態と隣り合わせでもあることは考慮しなくてはならないが、それを巧く調整することが調教師である自分の仕事だ。
矢坂は今後のロードケラウノスの調教スケジュールを考えながら、表彰式へ向かうのであった。
これで日本ダービー編は終わりです。
負けた瞬間のフクオの悔しさは私では表現しきれないと判断した為、敢えて何も書きませんでした。
書こうとしたんですが、思い描いた悔しさや絶望感が全く表現出来なかったので、これなら何も書かない方がマシだなと。
そこら辺は皆さんに想像にお任せします。ポンコツ作者でホントすみません。
次回はダービー後の話を書こうかなと思います。
フクオ視点以外になると思います。多分。恐らく。きっと。
引きをやってはみたものの、負けるならやる必要なかったのでは?と思わなくもないですね。
なにぶん、この作品が処女作であるためチグハグなところも多いとは思いますが、今後もよろしくお願いします。




