東京優駿 日本ダービーパドック
ゴルシ産駒マカオンドールが万葉Sを格上挑戦でしたが勝利しましたね。
ヴェローチェオロもそうですが、今年の天皇賞(春)はゴルシ産駒が暴れる予感がします。
第2回東京12日目 第11レース
東京優駿(日本ダービー)(GⅠ) 芝2400m 天気:晴 馬場状態:良
ここが東京競馬場か。初めて来たな。
東京競馬場は東京都府中市、東京の西側(三鷹とか多摩とかの近くだ)にある主要競馬場(東京、中山、阪神、京都の4つの競馬場)の中でコースが1番大きい競馬場だな。
JRA全部の競馬場で言えば新潟の次にでかい。
収容人数は約20万人。1990年の日本ダービーでアイネスフウジンが勝った際は20万の中野コールが起こったという。
コースの特徴と言えば主要競馬場で唯一の左回りコースである事と、500m以上の最後の直線にある高低差200mもとい2mの坂だろうか。
因みに向こう正面にも最後の直線ほどではないが坂がある。この坂が最後の直線に与える影響も割りと無視できなそうだ。
そしてえーと、あれだ。今日走る日本ダービーだが、競馬を知らない人でも日本ダービーは知っている位の知名度を誇るビッグレースだ。
これまで数々の名馬がドラマを作ってきた。
俺の血統に名を連ねる各馬もここ日本ダービーを走ってきた。
トウカイテイオー、シンボリルドルフ、ミスターシービー、シンザン。この4頭は歴史に名を残すダービー馬だ。
ちなみにトウショウボーイは2着。ライスシャワーも2着だ。
セイウンスカイは4着、サッカーボーイは・・・察してくれ。
エイコーンゼイラーやシュクフクは前世では存在しない馬だったからわからん。
多分勝ててはいないだろう。
それと、東京ダービーというレースもあるがそれは大井競馬場で行われる地方競馬の重賞レースだな。
似ているが開催する組織が違う別のレースだ。
えーと、後は・・・うん、もう現実逃避は無理か。いい加減現実を直視しよう。
今、俺がいるのは東京競馬場のパドック。それはいい。そして俺の馬番は⑱番。
もう一度言おう。⑱番だ。
最悪だー!
***
「よりにもよって大外枠とはなぁ」
パドック中激しく首を振り始めたフクオとそれを宥める翔哉を見ながら笠原はポツリと呟いた。
日本ダービーでは大外枠は不利とされている。もっとも、大外枠が有利なレース等新潟直線1000mくらいなものだが。
ダービーのコースはスタートから第1コーナーまでの距離が短く、外枠の馬は外目を回らされてしまう。
その結果、距離的ロスが増し内枠の馬よりも不利になってしまうわけだ。
しかし、大外が不利だ不利だと言っても勝った馬がいないわけではない。
ジャングルポケット、サニーブライアンそしてフクオの祖父であるトウカイテイオーも大外枠での出走だったが、見事に勝利している。
特にトウカイテイオーは8枠20番という今ではあり得ない馬番での勝利だ。
その血を継ぐフクオにも大外枠の不利を跳ね返して欲しいと願ってしまうのはロマンを求めすぎか。
うちの厩舎ではフクオの皐月賞以降好走こそすれ勝ちきれない状態が続いている。
メタトロンもクビ差2着と惜敗してしまった。
なんとなく出てきている嫌な雰囲気をフクオに壊してもらいたいものだ。
そう考えていたら号令がかかり、各馬に鞍上が駆け寄る姿を見ながら、笠原もフクオのもとに向かっていった
***
『こんにちは~。馬券予想おじさんです。
今日は日本ダービーという事で、ゆるゆると馬券予想していきたいと思います。
今月は天皇賞(春)から始まり、NHKマイルカップ、ヴィクトリアマイル、オークスと毎週GⅠレースが行われてました。
天皇賞(春)はゴールドアローズが悲願のGⅠ初制覇。NHKマイルカップでは朝日杯フューチュリティステークスを制したブランギャルソンが3歳マイル王の座につきました。
ヴィクトリアマイルでは昨年の香港マイル5着だったメイディアーマが見事勝利。オークスでは桜花賞に続きラヴズフォーチュンが牝馬二冠を達成しました。
そして、本日の日本ダービーですが、本命は勿論無敗の皐月賞馬ロードケラウノスですね。皐月賞をレコードで駆け抜けた豪脚は日本ダービーでも遺憾なく発揮されるでしょう。
ただ、懸念されるのが距離ですね。もっとも距離適正についてはこの時期の3歳で2400mを走った馬は少ないため、毎回言われる事ですが逆に言えば懸念材料はそれだけなんですよね。
以上の事から大本命はロードケラウノスなんじゃないかなと思います。
続いての注目馬はNHKマイルからの参戦となるブランギャルソンです。
これまで5戦4勝と文句無しの成績ですが、もっとも長い距離がメイクデビューの1800mまでしか走ったことがありませんし、その時は4着に終わっています。
ロードケラウノス以上に距離への不安がありますし、NHKマイルからのダービーと中々厳しいローテーションなのも気になりますね。
ただ、キングカメハメハやディープスカイ、タニノギムレットのようにNHKマイルを経てダービーを勝った馬はいるので、こちらも注目していきたいですね。
他にもゲイリーホーンやダンシングウィナー等期待馬は多数いるんですが、恐らく皆さんが気にしているのは僕がヴェンデッタをどう思っているかですよね。
僕がヴェンデッタを持ち上げれば走らないし、下げれば走るという逆神化が起こっていますから。
勿論僕は真面目に予想します。
そんな逆神である僕のヴェンデッタ予想ですが、非常に難しいです。
まず、今回大外枠になってしまったのでかなり不利ですね。そもそもこの馬重賞未勝利なんですよ。GⅠでは好走するものだから忘れがちですけど。
他の馬は距離適正について語るんですが、この馬に関しては2400mが長いということはないでしょう。
ヴェンデッタ陣営からも距離延長は歓迎とのコメントも出ていますが、一部では2400mすらもまだ短いなどの声もあります。
毎回大逃げして目立つ上掲示板を外さないので実力を疑う余地はないわけですが。
スタート次第でワンチャンあるんじゃないかと言ったところですかね。
例年ならミドルかスローペースになりやすい傾向にあります。ですが、今年はほぼ全ての出走レースでハイペース逃げを敢行したヴェンデッタがいるので、少なくともミドルペース以上になると思います。
まず、ヴェンデッタが逃げて他に追いかける馬がいるかどうかがハイペースになるかミドルペースになるかの境目だと思いますね。
そもそも、端争いしそうな馬となるとブランギャルソンですが、この馬逃げ馬と言うより逃げもこなす先行馬っぽいんですよね。
誰も行かないなら自分がレースを引っ張るといったスタイルなので、無理に端には立たないと思われます。
鞍上の田嶋騎手は皐月賞で逃げたドトウノアラシの鞍上でもあったので、ヴェンデッタとの端争いは避けるんじゃないかなと思います。
あの馬、皐月賞では前半1000m57秒台、後半1000m59秒台で走り抜いてますからね。何処のサイレンススズカだよと言いたくなります。
まぁ、サイレンススズカだとすると2400mは長過ぎるので、今回のヴェンデッタは最後の直線で垂れる可能性も十分あり得ますね。
それらを踏まえて買い目は・・・』
***
「む~」
「どうした楓。そんなしかめっ面をして」
「お父さん、大外枠ってそんなに不利なの?」
「動画で話していたのかい?そうだね、わかりやすく言えば外枠は走る距離が内枠の馬より長くなるからその分不利になるかな」
「じゃあヴェンデッタ今日は勝つのは難しいってこと?」
馬主席ではフクオの馬主である水嶋 穂高と娘の楓がいた。妻の美恵と息子の雄大はパドックの方に行っている。
「そうだね。厳しいというのが正直なところかな。でも、大外枠が不利だとしても勝てないわけじゃない。大外枠でもダービーを勝った馬もいる。ヴェンデッタの祖父であるトウカイテイオーみたいにね」
「そっか、頑張って欲しいね」
「あぁ、だから精一杯応援してあげよう。同じ年に生まれた7000頭以上の競走馬の中から選ばれた18頭のうちの1頭として。出走出来ることが名誉。大外枠だからと文句を言うなんて出走出来なかった陣営からすれば“じゃあそこ代われ!”と怒られてしまうよ」
そう娘を諭しながら、穂高は馬主人生初となる所有馬のダービー出走を嬉しく思いながら本馬場入場を待つのであった。
書きたい事が後から後からポンポン出てきて、それらを組み込んだ場合の整合性を考えていたら遅くなりました。
行き当たりばったりな内容でホントすみません。




