表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2020年 時間の旅  作者: K-LION
10/80

三章 誕生日

秋人視点です。




「まだ来ていないみたいだな」


皐月のアパートの前に着いたが、計はまだ来ていなかった。

時計を見ると皐月の部屋に入る七分前。

7時になったら計と一緒に皐月の部屋に入る予定だ。

待っていると計がやって来た。

なんと手には真っ赤なバラを一束持ってる。

きまってはいるけど、単なる住宅街では浮いてるとしかいえない。


「まさかバラを持ってくるとは思わなかったぞ」


俺は思ったことをそのまま口に出した。

早速2人で皐月の部屋に向かう。


「まさか僕もバラだとは思っていなかったよ。皐月に誕生花を渡そうと思って調べたらバラだったんだよ。正直買うか迷った」


計がそう答える。

なんだか落ち着きがない。

それはそうだろう。

花を渡すだけでも照れくさいのにバラだと恥ずかしく感じる。

しかしそこは計らしいと言うかしっかりとバラの花束を持ってきた。

俺には絶対できない。

そもそも今の時代に花を贈ろうという人もそんなにいないと思う。


「誕生花っていうのがあるなんて知らなかったな」


「僕も知らなくったよ。何気ない気持ちで誕生日に合いそうな花がなんなのか調べていただけだが、その時にたまたま誕生花というのを見つけただけだ。皐月の誕生日で調べたらバラだったんだ」


そんな話をしている内に皐月の部屋の前にたどり着いた。

計は少し持っていてくれとバラの花束を俺に手渡すとクラッカーを取り出した。


「大丈夫なのかこんな所で鳴らして、近所迷惑にならないか」


「大丈夫。一発くらい多目に見てくれるさ」


玄関を開けていきなりサプライズ?的なものを作るつもりのようだ。

計は普段はクールな感じなのに時々子供っぽくなる。

小さいときは逆に普段は子供っぽいのに時々すごく大人びた事を言って周囲を驚かせていた。


計がタイミングを計るようにこっちに目をやると玄関のチャイムを鳴らした。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ