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カランカの戦い

 「貴様たち! 一体何をしている!」


 銀髪の少女は剣を突き出し、未発達な幼い顔と声でゼンタたちを怒鳴る。


 「誰だてめぇ?」


 帽子の男が尋ねた。

 すると銀髪の少女の後ろからハイナが現れた。

 

 「ゼンタ! 大丈夫!?」


 「ハイナ! 俺は無事だ! それよりなんなんだその子は!?」


 「この子は、傭兵さん……みたい」


 「この子が!?」


 ゼンタは驚いて銀髪の少女を見つめる。


 「キミ、何歳?」


 「13歳でございます。あなたが雇い主のゼンタ様でしょうか?」


 「そ、そうです。一応」


 銀髪の少女の言葉遣いが変わり、ゼンタは少し戸惑う。

 銀髪の少女は毅然とした表情で歩き出し、ゼンタの前に立った。

 そして、少女は「お下がりください」と手を前に出した。

 帽子の男はダガーをクルクル回しながら


 「ガキを殺す趣味はねぇんだけどなぁ」


 と言った。


 「貴様が盗賊か」


 銀髪の少女は帽子の男に剣を向けた。


 「さぁなんだろう、っな!」


 帽子の男は銀髪の少女へ突進しダガーで斬りかかった。

 ゼンタとハイナは「あっ!」と口を開けた。


 「叉剛刹しゃごうせつ!」


 銀髪の少女は高速で剣を斜め交差に2回斬った。

 帽子の男の体に斜めに交差する二つの傷跡ができた。


 「ぐぅ……」


 帽子の男は後ろに倒れる。

 銀髪の少女はクルッと後ろを向き、ゼンタの前まで歩くとゼンタの前に跪いた。

 

 「お、おいっ」


 「申し遅れました、リシャール・イゼルと申します。ゼンタ様一行をメルエーナの街へ護衛するため参りました」


 「そ、そうか。だけど悪いがメルエーナに行くのはハイナだけだ。ハイナを頼む」


 ゼンタはリシャールの体を立たせた。


 「ゼンタはどうするの!? ねぇなにがどうなってるの!?」


 ハイナはゼンタに聞いた。

 

 「……盗賊は俺たちを皆殺しにするらしい」

 

 「え!?」


 ハイナは驚く。リシャールも「なんだと……」と小声でつぶやく。



 「ハイナも命を狙われている! 急いでメルエーナに行け!」


 ゼンタはそう言うと急いで盗賊のアジトから走りだそうとする。

 

 「お待ちください」


 リシャールがゼンタを止めた。


 「盗賊と戦うおつもりですね。我が誇りにかけて、私もお伴します」

 

 リシャールは自分の胸に手を当てながらそう言った。


 しかしゼンタには危険な戦いに巻き込むわけにはいかないという思いがあった。


 「だめだ、来るな」


 ゼンタはそう答えると走りだした。

 だがリシャールはゼンタの後ろを走る。それにハイナも続く。

 ゼンタは立ち止まった。


 「ついて来るな!」


 ゼンタはリシャールたちを怒鳴る。


 「ミッション以外での命令は聞く義務がありませんので」


 「君も殺されるかもしれないんだぞ!!」


 「我が誇りにかけて、許せぬ輩は許さない。己じゃない己になって、生きるつもりはありません」


 リシャールは真っ直ぐゼンタを見つめる。

 ゼンタはなにも言わず、言えず、前を向いて走りだした。



 





 ゼンタたちは東の洞窟を目指し、村の外の広大な大地を走っていた。


 すると、ゼンタたちはモンスター3体に囲まれた。

 全長1m程の太った白い生物で、目が細く、口はラッパのように突き出ており、四速歩行で腹は出っ張っている。両手には長い爪が生えている。

 

 「急いでるってのに!」


 ゼンタは剣を握りしめた。


 リシャールは剣を抜いた。

 

 「界風螺かいふうら!」


 リシャールは自分と剣をコマのように横一回転に回し、白い生物1体を斬り伏せた。


 白い生物の1体がゼンタに鋭い爪で引っ掻きにかかる。

 それをゼンタは剣で受け止めた。


 「くそっ、おらぁ!」


 ゼンタは白い生物の爪を横に弾く。

 

 「うらっ!」


 ゼンタは白い生物の体を斬りつけた。

 白い生物は倒れた。


 そして白い生物の最後の1体をリシャールが斬り伏せた。


 

 敵の全滅を確認した。

 ゼンタたちは再び走りだす。


 

 その後も何度かモンスターと戦闘しながら、先を急いだ。

 そして



 「ここか!」



 ゼンタたちはカランカ東の洞窟へたどり着いた。天井が高く、奥まで日の光が届いている。


 ゼンタたちは洞窟の中へ入った。


 そして奥まで行くとセレットと盗賊たちの姿を見つけた。



 「そこまでだ! ハア……ハア……」


 ゼンタは盗賊たちに剣を向けた。

 間に合ったという安堵感と、これからまた戦うんだという緊張感が交差する。








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