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もしも あの時

作者: ふじたま

もしも 君と出会わなければ…

きっと今とは違う 私の人生



もしも あのメールに違う返事をしていれば…

きっとここには居ない 今の私



***


ただの頼りない後輩だった君がくれた突然のメール


初めて来たメールの内容がこれだった…



―先輩って好きな人とか居るんですか?―



いきなりでちょっとびっくりしたのを覚えてる




―ううん。今は いないよ―



10年もの片思いを引きずりながらも叶わぬ恋を諦めかけていた私は自分の気持ちを偽った



レンタルビデオ屋さんからの帰り道。

君からの返信を知らせる着メロ。

開いた途端に顔が赤くなるのが分かった



―俺は先輩の事好きですよ―



いつからだっけ?

毎日かかってくる君からの電話を心待ちにしている自分に気付いたのは…



いつからだっけ?

貴方が私の中でただの後輩ではなくなったのは…



あの時私の中に居た別の誰かの存在を忘れさせてくれた君


私に安らぎを与えてくれた君



でも 時折、夢に出てくる消せない気持ちは君への罪悪感を覚えさせた



屈託ない笑顔と迷いの無い愛を与えてくれる君への裏切り…



そんな思いをかき消す様に君にギュッと抱きつく私



もしも あのメールに違う返事をしていたら…



今頃 私は何してる?


もしもあの人に告白する勇気があったら…



今頃私はどうしてる?



でもきっと…

多分そこにはこんな風に幸せそうに微笑む私は居ない



これで良かった…



だよね?



いつかきっと 過去の私に感謝しよう


その日まで 貴方の隣で笑って居られますように…


読んで頂きありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
[一言]  いいですね。  序盤の色々諦めた感じから  彼へ気持ちが揺らいでいくのが伝わってきますー  最初の「私」の体言止め  私の人生  今の私  最後の「私」という音が残る感じがするので …
[一言] 私も共感できます。 詩の内容と今の私、少し似てたり…でも、今の私は後悔してたり。 それでも、この詩を読んで良かったと思える私がいます。 もし良かったら私の作品も読んで、評価くださると嬉しいで…
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