●計画的犯行?!
結局、帰り道が分からなくなり、迷子になったので、たまたま見つけた交番で道を聞いた。しかし、時間が時間だっただけに制服姿の一斗を見て警察官の人がツッコミを入れない訳もなく、上手に、事情を説明して道を自宅までの道を教えてもらったのだった。
一度自宅に戻った一斗は、荷物を置いてすぐに眞一郎と待ち合わせをしている場所へと向かった。
待ち合わせ場所は、一斗の家から少し離れた所にある最寄り駅にしていた。
眞一郎が迷わずに確実に来れるようにしていた。
しかし、実際には一斗が約束を忘れ、さらに道にまで迷って待ち合わせ時間に大幅に遅れるという結果となった。
この後、無事に再開して、一斗の家に行く途中にコンビニで飲み物などを買い、眞一郎の退院祝いのパーティーが始まった。
パーティーが始まってから3時間程が経過し、二人とも眠くなってきた午前2時頃………。
家の中にいても分かるほどの大粒の雨が降り始めた。
『スゲェ音だな。』
雨の音に立ち上がる眞一郎。そして、窓に近づき、カーテンを開け、外を見る。
『確かに……。』
と、一斗も立ち上がり、眞一郎の横に立ち外を見る。
しかし、家の中の明かりのせいで、外の様子がハッキリとは分からない。
そこで、一斗が少しだけ窓を開けた。
部屋の中でも凄かった音がよりいっそう聞こえる。
『今日、泊まって行くか?』
一斗が言うと。
『え、もともと泊めてくれるんじゃなかったのか?』
と、眞一郎は驚く。
『シン……、今日はいろいろオレも悪かったから何も言わないけど、基本的にお前だけは泊めたくないから。』
呆れながらも、今日だけは我慢して言う一斗。
『なんでだよ。オレ、一斗の親友なのに何で泊めてくれるつもりじゃぁなかったのさぁ?』
『それは、そのうち分かるよ。だから、さっさと寝るぞ。』
かなり、我慢をしている一斗。
『え、もう寝るの?夜はこれからなのに。』
目をキラキラさせながら言う。
『オレは眠い。』
大きく深呼吸してから答える。
『そう言わずにさぁ。明日、学校休みなんだし、熱く語ろうぜ。』
と、グーサインをして言う眞一郎。
しかし、一斗は無視して、隣にある和室に行き、布団を並べて敷いた。
そして、グダグダ言う眞一郎を強引に引っ張りその和室に連れて行った。
一斗が電気を消そうとすると。
『あ〜、寝るから待って。』
と、一斗を静止させた。
『なに?』
『服、着替える。』
と、あらかじめ持って来ていた服に着替えてから布団に入るのだった。
当然、その光景に一斗は呆れて見ているしかできなかった。