表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/27

●決意


 あの後、一斗はすぐに家に帰った。夜中だったが、タクシーを使わず、歩いて帰った。さすがに夜中だけあって、辺りは普段より暗く、見上げるときれいな星空が広がっている。

『星って、こんなにあったんだ。』

普段より見える星の数に驚きもあったが、感動もしていた。数日前に父と一緒に見た星空を。



 家に着くなり、一斗はベッドに直行し、爆睡を始めた。まだ、名前が決まっていない子犬のごはんをあげるのも忘れて。子犬は必至に一斗の顔を舐めて起こそうとするが、全く起きない。あれほどの事があったので、かなり疲れも溜まったのだろう。

しばらくすると、子犬は諦めて一斗の横で丸くなり眠り始めた。

ちなみに、名前は決まってないが、一斗は、『チビ』と呼んでいる。



 チビが一斗の顔をペロペロと舐める。

『ん、もう朝か……。』

ケータイを探す一斗。しかし、なかなか見つからない。ベッドの近くにないと認識し、起きる。そして、カーテンを開けると、外は真っ暗だった。

『え、もしかして、そんなに寝てない。』

と、疑問を持ちながら、ケータイを探しに鞄を玄関に取りに行く。しかし、鞄の中にケータイは無かった。

『どこに置いたかなぁ~。』

必死に思い出そうとする。が、思い出せない。とりあえず、片っ端から探すことにした。

しばらく探し、脱衣所で鏡に写る自分の姿を目にして、涙が流れ出す。

本来、真っ白のハズの制服のシャツが、一部真っ赤になっている。眞一郎の血……。

前日の悪夢を再び思い出した。だが、一斗は服を脱なり、その服をハンガーにかけた。そして、リビングの目につくところに飾った。

あの出来事を絶対に忘れないために。

目立たないが制服のズボンにも血が付着していることに気付き、ズボンも一緒に飾った。一斗は、血の付いた制服を見て、眞一郎のために自分にできることをやろうと、決意いた。そして、このままの格好では、少し寒気も感じたので、そのままシャワーを浴びに行った。

シャワーを浴び、さっぱりしてきた一斗にチビがじゃれる。一斗はそんなチビを抱きかかえ、ベッドに連れて行く。そして、そのまま寝転がった。すると、チビは一斗の顔をペロペロと必死に舐める。お腹が空いているので、訴えている。が、なかなか気が付かなかったが、ようやく気が付きドッグフードをやる。

『チビ。そんなにお腹空いてたのか。お前は本当に食いしん坊だな。』

チビの姿に和む一斗。

そして、ベッドに向かい、再び、寝転がった。

『ん、何か硬い物があたる。』

太ももの辺りにあたる物が気になり、足を上げて、見る。そこにはケータイがあった。

実は、ケータイは制服のズボンのポケットに入れてあり、帰ってきてすぐにそのまま眠ってしまったため、寝ている間にポケットから出てしまったのだ。

一斗はとりあえずケータイで時間を確かめた。

『あれ、真っ黒だ。』

どうやら充電が切れているみたいだ。一斗はすぐに充電を始める。少し待ってから、電源を入れ時間を見た。

『11時?』

キョトンとする一斗。

ケータイの時刻は午後11時56分を表示していた。つまり、一斗は約19時間、眠っていた。チビは丸一日ご飯を与えられていなかったので、当然、お腹が空いていたわけだ。

そして、ケータイには着信が二十件以上あった。父と、実家にいたときにお世話になった執事。さらに、眞一郎が入院している病院からもかかってきていた。さらに、メールも十数件、受信していた。

その中には眞一郎からのメールもあった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ