第14話 わたしがNO1よ!!
せっかく、ヒマなバイトが見つかったのに......
私の美貌が客を引き寄せてさぁ~
看板娘が居る繁盛店になっちゃった訳よ!!
ふっらっと立ち寄ったお爺ちゃんのお客がね。
「き、君は玉ちゃん!」って、
また初恋の女の子に似てたみたいでね。
それからは、
「君は京ちゃん!」、
「まさか、昌子ちゃん!?」、
「あんた!みっちゃんか?」、
「恵ちゃん!!」、
「洋子さん!」、
「さっちゃんじゃないか!」、
ってな感じでね。。。
次から次へと、昭和の初恋の女の子に似てっるって、
お爺ちゃんの常連さんが増えちゃったのよ。。。
その上、お爺ちゃん達がね。いつも貢いでくれるの♡
「大将!わしが払うから、まのんちゃんに“かつ丼”食べさせてあげて。」
「なら、おいらはまのんちゃんに、親子丼を奢るよ。」
「まのんちゃん、お洒落なモンペを見つけたから、あげるね。」
ただね……みんな年金生活で奥さんが怖くて、
2000円以上は貢いでくれないのよ!!
それで、お店は繁盛店になっちゃって、時給は3000円に爆上がり、
1日5時間働いて日給1万五千円♪週1ペースでも月6万♪
金欠の時は週2にするけど、私がWで出勤日と囁けば、
お爺ちゃんたちが、わんさか来るのよ♪
ただ、オタクはとにかくお金が掛かるの。。。
だから、慢性的な金欠なんだけど、バイトはしたくねぇ~
条件はいいんだけど、常連のお爺ちゃんとの会話はさぁ
『年金』、『奥さんの愚痴』、『介護』、『終活』、『演歌』なのよ。。。
興味ねぇ!!
そして、喜兵柄のくそジジ!
店の名前をさぁ『昭和レトロのモンペ食堂』って変えてさぁ、
お婆ちゃんを5人も新たに雇って、
ほぼ『モンペキャバクラ』じゃねぇか!!
あの野郎ぉ!金の亡者になりやがって!!
もっと時給を上げろ!!
もちろん、私がNO1よ♡
『なあ、まのん。それって喜んでいいのか?』 byキタのぽん
『ゴラァ!ぽんこつ!そこはツッコむな!!』byまのん
まあ、少し我慢をすれば食事もとれるし、
お土産付きのいいバイトなのよ♪あと3年の我慢♪
さぁ、今日もお爺ちゃん達を適当にあしらって、
チキンカツ丼を奢ってもらって、お土産に『いぶりがっこ』を貰って、
バイト代1万5千円♡ 毎度ありぃ♡
帰りにポテチ&コーラ買おう♪チキンナゲットも♡
あぁ・・・明日は『チカちゃんフィギュア』の発売日だった。。。
ナゲットはやめておこう……
さあ、早く家に帰るわよ♪
今日はあの『願叶え神』に叶えてもらう私の願いを伝える日♡
それで、神様が現れたのは、また......
『またぁ!このエロばか神様!風呂で出てくんなぁ(怒)!!変態!!』
『別にええやん♪これから長い付き合いになるんやから、
裸の付き合いで仲良くなろうぜ♪ シャキーン!』
『ってか、今日のあんたの姿はチキンナゲットかい!?』
『もう一度、言っておこう。わしの姿は
“お主が今一番好きなモノ・欲しいモノ”に見えるのじゃ」』
『食っていいか?』
『わしの姿は3D画像だって、言ってるだろ!!』
まあ、いいわ。ぽんこつ神様。
次回、私の願いをしかと聞くのよ♡
当作品はフィクションです。




