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第1話 我が家の双子は可愛すぎる!!

「それじゃ、今日はここまで」

「起立!!ありがとうございました。」


と学校の授業が終わった俺は、すぐに帰る支度を始め教室を出ようとした。


「おっ、今日も早いんだな野上は」

「悪いかよ八神」

「いやいや、今日も迎えか?」

「あぁ、妹たちの幼稚園のお迎えだ」

「本当に変わったよなお前は」

「だとしたら可愛い天使たちのおかげだよ」

「はいはい」


と同級生との会話をそこそこに俺は教室を出るのだった。



ここで唐突だが少しだけ自己紹介をさせてほしい。


俺の名前は野上圭太。菊花高校の1年生だ。実は女性に対して苦手意識がある。それは、小学生の時の母親の浮気現場を目撃してしまったことと、中学生の時に当時好きだった女の子から嘘告白をされて笑いものにされたからだ。


こんなことがあったら、誰だって女性を信用することは出来ないと思う。実際俺はこの時から女性はみんな同じようにしか見えなくなり、教室とかであの子可愛いよなと言われても、「まぁ、そうだな」としか思わなくなった。


そんな俺だが、学校入学して1週間後に父さんからこう切り出された。


「実は父さん・・再婚を考えているんだ」

「えっ!!マジで!?」

「あぁ。本当だ」


何と父さんが再婚を考えていたそうだ。お相手は父さんの会社の取引先の受付嬢さんで、その人も旦那さんに浮気されて離婚したシングルマザーだそうだ。


「お互いの身内の話をしたら意気投合してな」

「俺は反対しないよ」

「本当にいいのか?」

「うん」


父さんには迷惑をかけたと思う。こんな俺を男手1つで育ててくれて感謝しかない。そんな父さんの幸せを俺の勝手な考えで奪うわけにはいかない。


「俺は父さんの子供でよかったって思っているからな」

「ありがとな圭太」


そして、次の土曜日に俺にとって初めての顔合わせが行われた。

場所は俺たちが住んでいるマンションだ。

父さんが玄関からリビングに女性と一緒に入ってきた。


「紹介するよ。彼女が俺の再婚相手の佐島優里(さじまゆうり)さんだ」

「初めまして。あなたが俊彦(としひこ・父さんの名前)さんの息子さんかな?」

「はい。初めまして優里さん。息子の圭太です」


父さんの再婚相手の優里さんは見た目はとても清純で落ち着いている女性だ。大人の雰囲気がある。


「ところで、優里さん。娘さんたちは?」

「ほら、2人とも。私の後ろにいないで前に出てきて」


優里さんがそう言った瞬間、俺の目の前に小さい女の子が2人現れたのだ。


「おかあさん、このひとたちは?」

「2人の新しいお兄ちゃんよ」


と紹介された俺は、目線を合わせながら自己紹介をすることにした。


「初めまして。今日から2人のお兄ちゃんの圭太だよ。2人のお名前は?」

「・・・わたしはゆき(幸)だよ」

「わたしはまな(真菜)だよ」


お姉ちゃんの幸は人見知りだが、妹の真菜はそんなことはないようだ。


「優里さん。この2人は双子ですか?」

「そうよ。よくわかったわね」

「顔が似ているからそうかと思って」


そう会話をしていたら、妹の真菜が俺に抱き着きこう言った。


「よろしくね!!にぃに!!」


この瞬間、俺はこの子たちの可愛さにメロメロになっていくのだった。

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