神の御業?
ほんの数日のつもりが2週間もあいてしまいました。
更新ペースが遅れるかもしれませんが徐々に復帰します。
また、よろしくお願いいたします。
忠誠心の塊であるセバスは順調に能力を上げ、500gの重りを付けたブロックを引き寄せることができるようになった。
ここらへんで一区切りにしよう……。
二つも能力を発現させたのだ。
セバスも疲労が溜まっているだろうし、執事としてのトレーニングもあるのだ。
能力の研究はセバスが執事としてのスキルを身に付けるか別の個体で検証するか……。
これまでカネルの指導により執事としてのスキルを上げてきたセバスだが、本来、セバスには護衛としての行動を期待していたのだ。
セバスをどこかの訓練施設に入れて鍛えてもらうかな……。
セバスには負担を掛けてしまうが、俺からの信頼の証だと理解してくれるだろう。
護衛というと日本ではSPだろう。平和と言われる日本では活躍の場が少ないが、常人には想像できない訓練と鋼の精神で護衛対象を守る。勿論SPの中でも極めて優秀な者とそうでない者もいる。
どこかOBがやっているスクールがあればよいのだが……。
しかも、一般に公開されネットなどで生徒を募集しているスクールではなく、表に出てこない機関の方が専門性が高そうだ。
しかし、そんな施設には心当たりがない……。
しょうがない、紹介してもらうか。
ついでに神の子に本当に神の御業を与えてみるか……。
久しぶりに五条院に連絡をとる。
「お久しぶりです。五条院さん」
「お久しぶりです。金剛寺様」
「開祖様と皇子様の体調はいかがですか?」
「私共の医師からは健康そのものとの報告を受けていますが、
もしよろしければ金剛寺様に一度みていただきたく……」
「そうですね、一度お伺いして健康状態の確認をしても良い頃でしょう」
五条院と待ち合わせの日程について詳細を決めた。
今回もカネルを同行させよう。
あの教団には男性を連れていきにくいからな。
待ち合わせ当日、船を乗り継ぎいつもの草原で五条院を待つ。
黒塗りの高級車から五条院が降りてきた。
「お久しぶりです、五条院さん。
悪いけどしばらくこちらの車に乗ってもらえませんか?」
「構いませんが、どちらまで?」
「ちょっとしたドライブです」
俺が借りたレンタカーに五条院が乗り込んだ。
大事な金づ……もとい、お得意様のためにちょっと奮発して海外製の高級車を借りた。
カネルが静かに車を発進させる。
五条院が乗ってきた車にはここで待っててもらう。
「私がお納めしたお二人の様子はいかがですか?」
「とても順調です。皇命様は若返りは神の御業と一層の信仰心を集めています。
皇皇子様は逞しく精力的に布教活動に勤しんでおられます」
「お二人ともお元気ならなによりです。
実は、お二人のうちどちらかまたはお二人ともに神の御業が発現する可能性があるとしたら……、五条院さんはどうしますか」
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