表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
iPSってチートだよね?  作者: 一秋
新たなる研究のはじまり
67/74

能力発現のためには?



ご褒美があるとモチベーション上がりますよね





「上手くいったでふね、ご主人様」


「ああ、カネルのおかげだ。ありがとう」


 イギリスの執事学校を首席で修了したカネルがペンを踏んだくらいで転ぶわけがない。


 俺はカネルと打合せしていたのだ。

 ナイフとフォークは当たっても、俺に怪我が無いよう細工されていた。


 セバスは俺への忠誠心が高すぎるあまり、俺の実験の成果を出そうと頑張っていたに違いない。


 もっと己の欲求に素直にならなければ駄目だと思った俺たちが一芝居打ったのだ。



 実験は成功。

 セバスには悪いことをしたが、これでSP器官の機能の一つが判明した。

 

 今後、習熟に伴いどのような影響があるのか? 検証が求められるところだ。

 

 まずはセバスの早期の回復を願う。





 2日もするとセバスは完全復活した。


「今回は大変なご迷惑をおかけいたしました、ご主人様」


「いいや、こっちこそ無理な実験に付き合わせて悪かったな。

 でも、これはセバスにしかできないことだから、これからも付き合って欲しい」


「喜んで協力させていただきます、ご主人様」



 今日もまた、机を挟んで向かい合っている。



「セバス、能力発動のカギは心からの欲求に対しての強い思いだと思うんだ。

 だから、実験を成功させようといういうような雑念は排除して臨んで欲しい」


「承知いたしました、ご主人様」



 今度はキャラメルではなく、俺の顔写真を貼ったブロックだ。

 俺は勘弁してほしいと言ったのだが、セバスの素直な感情を発現させるために欲しいものを聞いたら、これを求められた……。 


 自分で作るのは恥ずかしいので、カネルに作らせたら「主人様、カネルも欲しいでふ」と変な要求をされた。

 

 仕方なく許可したら、渡した写真以外のバージョンも増えていた……。

 カネルの部屋には俺のポスターも貼ってあるようだ。

 セバスは見せてもらったことがあるらしい。

 恥ずかしいからと言って、俺は入れてくれないのに……。


 写真を貼ったブロックにしたら目に見えてセバスの成果が上がった……解せぬ。


 能力の発現に慣れてくると、複数あるブロックの中から狙ったブロックのみをピンポイントで動かせるようになった。


 なんと、離れたブロックを同時に2個引き寄せることができるようになった。

 これはかなりの負担になるらしく、1度発現すると2日は頭痛が残るので緊急手段だな。



 次は狙ったブロックだけを弾き飛ばす実験に入る。


 以前の物を引き寄せる力は身を守るための能力だった。


 しかし、今度は攻撃に利用できるかもしれない能力だ。

 

 極端な話、銃や刃物が無くてもパチンコ玉さえあれば人を傷つけることができる。

 とある拳法には指弾というものがあるが、あれと同じだ。

 

 しかも、指弾と違って誰が実行したかは絶対にわからない。まさに暗殺……セバスにそんなことはさせないが。

(本格的に危険だ……当分セバス以外には知られないようにしよう)





お読みいただきありがとうございました。


誤字・脱字の指摘、感想は大歓迎です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ