初めての実験?
SP器官は無事に機能するのか?
少し短めです……
セバスは頭部への移植だから、流石にしっかりと養生しないといけないので1週間は様子を見る。
「セバス、体調に変化はあるか?」
「よくわかりませんが、とりあえず空腹感は強く感じる気がします」
SP器官が定着した証拠かもしれない。
「思考に変化はあるか?」
「ご主人様への忠誠心に揺らぎはございません」
これならセバスが暴走することはないかもしれない。
頭部MRIとCTを撮影すると、血流も安定しておりしっかりと定着したようだ。
もう少し経過観察かな?
更に1週間後、セバスは動き回れるようになっていた。
今は通常の知能検査を行い、手術の影響がないことを確認していた。
思考力検査も問題はない。
(っていうか、生まれて1か月も経たないのにこの高度な思考能力は何故だろう?)
これから、SP器官の機能検査を行っていく。
まずは物体移動能力からだ。
机を挟んでセバスと向かい合う。
机の上には〇△◇のブロックが置いてある。
「セバス、手を使わずに丸いブロックを引き寄せられるか?」
セバスは額に汗を浮かべ、真剣な眼差しでブロックを見つめている。
10分もすると、
「申し訳ございません、ご主人様。エネルギー切れのようです」
自分でガムシロップをジョッキに注ぎ、一休みだ。
血糖値を測ると実験前よりもかなり数値が低くなっていた。
SP器官は活動しているようだ。
まあ、いきなりは無理か……。マウスでも成果が出るまでに1週間はかかっているしな。
世紀の大発見? 大発明? かもしれないのだ、焦らずにじっくりと確認していこう。
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