浮かない気分……?
ようやく部下ができそうです。
みなさんならどんな部下が欲しいですか?
再度、日々更新とさせていただきます。
教育も終わりそろそろカプセルから出しても良い頃合いか?
カプセル内の培養液を排出し、前面を開いて中身を取り出す。
「うっ!」
思わず声が出てしまった。身長が150㎝ちょっとなのに信じられないくらいに重い……。抱き上げた感触は表面が薄く脂肪で覆われ柔らかだが、その中の筋肉は分厚いタイヤのようなものを感じる。普通なら50㎏前後かと思うが、優に90㎏はありそうだ。
ちょっと調整をミスったかもしれない。
受精卵に核を移植する際、ミオスタチンの生成を抑制するよう遺伝子に改変を加えたのだ。
ミオスタチンは筋肉の発達を抑制する働きがある。その生成を抑制するということは異常に筋肉が発達するということだ。しかし、マッチョなメイドは求めていないのでちょっとだけ細工をした。見た目がマッチョにならないよう筋繊維の密度が常人の3倍にもなるのだ。そのため若干の細身でありながら信じられないほどの力を発揮することができる! はずだ……。
ミオスタチン欠乏症の場合、骨格が耐え切れなかったり、活発なエネルギー消費を賄えずに体に悪影響がでることがある。しかし、彼女の場合は骨格がチタン合金の為、強靭な筋力に対抗し得る強度を持つ。そのために骨格だけでもかなりの重量になってしまったが、本人の運動機能に問題は起こらないだろう。水には浮かばないことと体重計とは友達になれそうもないだけだ。
副作用としてエネルギー代謝が激しいので常に飢餓状態だと言える。彼女用に脂肪とタンパク質をメインとしたエネルギーバーを準備しなければならない。食費が莫迦にならないかもしれない。
液体窒素を使用した保管庫の次に優先順位の高いものができてしまった。
この前の教団からの報酬がなければ俺は牛丼も食べられなくなったかもしれない。
五条院には感謝だな。
彼女に名前を付けてあげなければ……。
目覚めるまでに考えておこう……。
お読みいただきありがとうございました。
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