平成のドッジボール熱に触れろ!
このお話は、フィクションです。
そして昭和や平成、令和を扱ってますが、時代的な事実とかは適当です。
まぁ、楽しく飲みながら読んでください!乾杯!(未成年はノンアルで!)
「するめー、次の調査対象はどこよ?」
ぐびぐびがコーラを一気飲みしながら尋ねた。
するめがデータパッドを激しく叩きながら目を輝かせる。
「これだ!平成の『ドッジボール大会』!学校の体育祭とかでめっちゃ盛り上がったらしいわよ!」
「ドッジボール?」
ぐびぐびの皿の水が揺れる。
「あのさぁ、この俺の体型見てくれよ。甲羅あるし、足短いし、ドッジボールには向いてねーだろ!」
「だからこそ!」
するめが立ち上がり、拳を天に突き上げる。
「『平成のお笑い体育会系』の精神を調査できるじゃない!河童が真剣にスポーツ、想像しただけで笑えるわ!」
「おいおい、河童差別かよ!」
ぐびぐびが甲羅を叩く。
「俺だって本当はダンディなアスリート体型になりたかったのに…」
「泣かないで!」
するめがぐびぐびの肩を叩く。
「私が考えた必勝作戦があるの!」
「…何だよ」
「あなたの甲羅、ボールのクッションになるんじゃない?『河童甲羅リバウンダー』!これぞ平成のバカ技!」
「はぁ?それってルール違反じゃねーのか?」
するめは既に衣装ケースを引っ張り出していた。
「平成のジャージを着て潜入よ!『河童高校』のチームってことで!」
「そんな高校あるかよ!」
◆◇◆
【大会潜入作戦】
平成中期の体育館。
「第12回全日本熱血ドッジボール選手権」の垂れ幕が下がっている。
「おー、人多いな」
するめが周囲を見回す。
「平成人のドッジ愛、すごいわね!」
ぐびぐびは「河童高校」と書かれた青いジャージを着て、頭の皿に無理やり帽子を被せられていた。
「おい、この格好で人前に出るのマジで恥ずかしいんだけど…」
「大丈夫!」
するめが受付に向かう。
「平成はコスプレ文化全盛期だから、みんな『リアルな河童の着ぐるみ』だと思うわ!」
「着ぐるみじゃねーよ!」
受付の女性がするめとぐびぐびを見て驚いた表情に。
「あの…『河童高校』の参加受付お願いします!」
するめが堂々と言う。
「河童…高校?」
女性が名簿を確認する。
「あ、ありました。『何でも有りの部』ですね?」
「え?なんでも有り?」
ぐびぐびが動揺する。
「そう!何でも有りの部!」
するめが即答。
「私たち、とっても『個性的』なので!」
「了解です。対戦相手は…『忍者商業高校』です」
「忍者!?」
ぐびぐびの皿から水が飛び散る。
◆◇◆
【奇妙なルール説明】
控室でするめがぐびぐびに作戦を説明する。
「ちなみに私、ドッジボールのルール、完全に理解してるわ!」
「マジか?じゃあ説明してみろよ」
「えっとね、相手コートにボールを投げて当てるの。当たった人は『変身』するの!」
「変身って何だよ!ドッジボールで変身要素あるか?」
「平成のドッジボールは『変身ドッジ』が流行ったんだって!当たった人はチームの『応援団』になるらしいわ!」
「それ、ただの普通のドッジボールのアウトじゃねーか!」
するめがキラキラした目で続ける。
「でね、最後の一人になると『必殺技』が使えるようになるの!」
「必殺技?お前、漫画と混同してねーか?」
「あと、このバッジ見て!」
するめが胸に『超集中パワー』と書かれたバッジを付ける。
「これ付けると、ボールが3倍の威力で投げられるんだって!」
「完全に何かと勘違いしてるぞ…」
◆◇◆
【試合開始!河童VS忍者】
審判のホイッスルが鳴り、試合開始。対面には黒装束の忍者コスプレをした「忍者商業高校」の選手たち。
「いくわよー!」
するめが気合を入れてボールを掴む。
「超集中パワー、解放!」
バッジは何も起こらず、するめの投げたボールはふらふらと飛び、相手チームのマネージャーが軽々キャッチ。
「なんで能力発動しないの!?」
「だから、そんな能力ねーよ!」
ぐびぐびが叫ぶ。
忍者チームのエースが突如、跳躍してボールを投げてくる。
「避けろ!」
するめは華麗にジャンプして避けるが、ぐびぐびは動けず、ボールが正面から…
「うわあああっ!」
…甲羅に当たった瞬間、ボールが高速で跳ね返り、忍者チームの選手3人を一気に撃破。
「え…?」
全員が唖然とする。
「おおお!河童甲羅リバウンダー発動!」
するめが大喜び。
「い、今のは反則じゃ…」
審判が口を開きかけたが、観客から大歓声が上がる。
「すげえ!河童の新技だ!」
「さすが何でも有りの部だ!
審判は肩をすくめ、試合続行のホイッスルを吹いた。
◆◇◆
【混乱する試合展開】
「よーし!ぐびぐび、あなたの出番よ!甲羅を見せつけて!」
「おい、俺を盾にする気かよ!?」
するめは構わず、ぐびぐびを前に押し出す。
忍者チームがボールを一斉に投げてくる。
「待て待て待てーーー!」
ぐびぐびが叫びながらもボールは次々と甲羅に当たり、跳ね返る。
相手チームがどんどん減っていく。
「これぞ河童流ドッジボール!」
するめが解説を始める。
「平成の『甲羅返し』!」
観客が大興奮する中、忍者チームのキャプテンが突如煙幕を炊き、姿を消した。
「あれ?どこ行った?」するめが周囲を見回す。
突然、天井から降ってきたキャプテンが巨大なボールを投げてくる。
「特殊忍法・巨大手裏剣の術!」
「でたー!平成の必殺技!」
するめが飛び上がって喜ぶ。
「それ普通のドッジボールにねーから!」
ぐびぐびが叫ぶも、巨大ボールが迫ってくる。
「河童特殊能力・時間停止!」
するめが突然叫ぶ。
「そんな能力あるか!」
当然ながら時間は止まらず、巨大ボールはぐびぐびの甲羅に直撃。しかし甲羅が割れず、ボールが破裂する形に。
審判が緊急会議を開き、混乱の末…
「河童高校の勝利!ただし、甲羅は今後防具として登録すること!」
◆◇◆
【意外な展開・後半戦】
次の対戦相手は「未来工業高校」。
何故か全員がロボットスーツを着ている。
「これもコスプレ?」
ぐびぐびが疑問を呈する。
「平成後期のロボコン文化よ!」
するめが説明。
「ドッジボールとロボコンのハイブリッドね!」
「もはやドッジボールじゃねーだろ!」
未来工業の選手たちが突然変形し、ボールを自動発射するマシンに。
「うわっ!何でもありすぎだろ!」
ぐびぐびが逃げ回る。
「あ、そういえば」
するめが冷静に言う。
「このバッジ、実は『ドッジロボ』への変身バッジだったかも!」
「だからそれ、ただのプラスチック製のバッジだって!」
するめがバッジを強く押すと、突然体育館の照明が切れる。
「おっと!バッジが偶然電源に繋がってた!?」
混乱の中、ぐびぐびの頭の皿が暗闇で光り始める。
「え?俺の皿が…」
「河童特殊能力・暗視モード!」
するめが叫ぶ。
「そんな設定入れてねーよ!」
だが不思議なことに、ぐびぐびの皿は本当に光り、暗闇の中でボールが見えるように。
「これは…河童の秘められた力?」
するめとぐびぐびは暗闇の中、光る皿を頼りにボールを投げ続け、ロボットたちを次々と撃破。
◆◇◆
【決勝戦・思わぬ結末】
決勝戦の相手は「時空高校」。
全員が懐かしい平成ファッションで身を包んでいる。
「おお!平成オーラ全開!」
するめが興奮する。
「これこそ本物の平成ドッジボール!」
試合が始まると、相手チームの選手が突然「平成必殺技」を連発。
「バブル返し!」
「ポケベル投げ!」
「プリクラシュート!」
「おいおい、もはやドッジボールの面影ねーぞ!」
ぐびぐびが混乱する。
するめも負けじと叫ぶ。
「河童流・水遁の術!」
「お前は忍者かよ!」
決定的瞬間、相手チームのエースが巨大なボールに乗って滑り込んでくる。
「これが平成の伝説技…『タイムスリップシュート』!」
「もう何でもありかよ!」
ぐびぐびが思わず甲羅をボールに向けると、甲羅とボールが共鳴し始め、突如として体育館に光の渦が発生。
「な、なにこれ!?」
光が収まると、なぜか全員が水着姿になり、体育館が巨大なプールに変わっていた。
「わお!これが『平成ドッジプール』!?」
するめが喜ぶ。
「そんな競技あるか!」
審判が混乱しながらも宣言する。
「では、ドッジプール決勝、開始!」
ぐびぐびは泳げないのに水に投げ込まれ、パニック状態。
「助けてくれー!」
「あ、そうか!」
するめが気づく。
「これってドッジボールじゃなくて、『水球』だったのね!」
「違うから!どっちにしろ俺は泳げねーんだよ!」
◆◇◆
【帰り道・衝撃の事実】
結局、何がなんだか分からないまま「河童高校総合優勝」となり、するめとぐびぐびは賞状とトロフィーを抱えて帰路に着く。
「やったね!平成のドッジボール文化、完全理解したわ!」
するめが喜ぶ。
「お前、何も理解してねーだろ…」
ぐびぐびがため息をつく。
「つーか、あの大会、絶対普通のドッジボール大会じゃなかったよな?」
「あ、ところでこのパンフレット…」
するめがよく見る。
「『第12回全日本熱血ドッジ"コスプレ"選手権』…あれ?」
「だーーーから!最初からコスプレ大会だったんだよ!」
「じゃあ私たちが優勝したのは…」
「単に俺の河童姿が『リアル過ぎて凄い』って評価されただけだろうが!」
「でもみんな本気で競技してたよね?」
「演技だよ、演技!コスプレして競技を演じる大会だったんだよ!」
するめは賞状をよく見る。
「『最優秀コスチューム賞・河童のリアリティ部門』…あはは!でも楽しかったね!」
「楽しくねーよ!ちゃんと調べろって!」
ぐうたら号の中、ぐびぐびは文句を言いながらも、トロフィーを大事そうに磨いていた。
「河童として初めて賞とったな…まあ、悪くはねーか」
「次は平成の『格闘技大会』に出てみたい!」
「おい、まだ言ってやがる…」
そんな会話をしながら、ぐうたら号は夕焼けの中を走り続けた。
するめはユニフォーマーへの報告書を書きながら、こっそりとぐびぐびの得意げな横顔を写真に収める。
『平成のドッジボール調査』
結論:
競技ルールは全く理解できなかったが、河童の甲羅が思わぬ特殊能力を発揮。
平成人は「何でもあり」の精神で、真面目なことも遊び心を持って楽しむ文化を持っていた。
ちなみに、河童は泳げなくてもトロフィーは取れる。
添付資料:得意げに賞状を見つめるぐびぐび(写真)
「へへ、これでユニフォーマーも納得するでしょ」
するめがにやりと笑うのを横目に、ぐびぐびはトロフィーを抱きしめてつぶやいた。
「まったく…こいつと一緒だと毎回命懸けだぜ。だが、つまんねーことにはならねーんだよな…」
「何か言った?」
「なんでもねーよ!次はちゃんと調べてから行けよ!いいな?」
「はいはい!…って、次は相撲大会があるって!河童は意外と相撲向きかも!」
「だから言ってるだろ!…あ~もう!」
ぐうたら号は、とりとめのない会話と笑い声を乗せて、次なる"平成の謎"へと走り去っていった。




