83話 歩兵愛の町に入る前の準備
「んで、ラストの歩兵愛の町なんだけど・・・・・・来てるらしいんだよねえ」
あれから数日経過し、ラストの町行こうかなと思ってたら、協会経由で聞きたくない情報を聞いてしまった訳だ。それが・・・
『 カ ジ ノ 船 』
奇しくも全員の言葉から分かるように、まあ、そら南から東西なら何の苦もなく海路で行けるよねと言うお話である。良く考えたら、港町でずっと待つ必要性もないわけだ。そりゃそうなるよね。
「偶然か、それとも、必然か・・・だね?」
リィルさんの言葉に頷く。前者は確率が皆無レベルに等しいだろう。自分達は港町から王都→戦車愛の町→飛行機愛の町と周っている。となれば最終的に全ての町を周ると安易に予想出来るだろう。後、猫耳フード手のひらサイズ幼女は目立つと言う話である。そらそうだ・・・
「まあ、偶然は無いわな」
『デスヨネ~』
とは言え、3人娘チームが気にしてる以上はいかないと言う選択肢はない。しかし、行けばトラブルが確実にあるだろうと言う事が予想される・・・と。案の定、3人娘も暗い顔だ。しかし、自分にはちゃんと策がある。まあ、少し時間がかかるがね。
「安心してくれ。ある方法がある。それはこのシェルターのレベル9の御褒美だ」
そう、そろそろ、レベルアップは近いと思われる。そして、自分が説明したご褒美に後日、女性陣全員が絶句したのは言うまでないらしい。
あの日から通常より5日ほどかけて街道をゆっくり歩きつつ、街が見えてきた辺りで街道周辺を探索している時に、それは来た。
「よし、レベル9にアップ、レベルアップ特典はお待ちかねの山っと」
いつもの2ポイントはオウカさん達が待っていた山を取る。いや、しかし、これでもうほんと、ほとんど外に出る必要ないな。で、だ。
安全シェルター Lv 9:手のひら大のシェルターを作る。中はレベルが上がる毎に広くなっていく。このシェルターはあらゆる理であっても壊されない。
このスキルは内部に使用者が居る時間及び期間でレベルアップし、内部が充実していく。現在コスト18/18(居間、台所、トイレ、風呂、家庭菜園、応接間、客室1、露天風呂、海、養鶏場、食堂、ダンジョン、山)
レベルアップが確認できたところで、レベル9の御褒美だ。よしよし、出来るようになってるな。
「これがカジノ船対策?」
「そう、シェルターのミクロ化」
リンさんに言われて、新たに出た項目を皆に見せる。小さくなったぐらいで解決するの?と言われるだろうが、小さくなれると言うのは馬鹿にしてはいけない。何故なら・・・
「通常形態なら人間の手でもなんとか摘まめるだろうけど、例えるなら砂浜にある砂粒を正確に一粒摘まめる人間おる?」
『あ~』
まあ、そういう事である。例えば、監禁の為に檻、または監禁拠点を用意したとする。どうやって閉じ込める?と言う話になり、更に物理的にも魔法的にも害あるモノを弾くシェルターなら、魔法や物理が封じられる事なく、内部から破壊が可能である。今回の場合は船だが、まあ、問題はない。
「で、着いてからの事なんですが・・・」
自分が話し始めて、終えると、女性陣は皆、歩兵愛の町の方角に向いて、南無阿弥陀仏と拝んでいた。なんでやねん。そんな酷い事にはならんはずなのに・・・・・・
ついに問題のカジノ船編です。と言っても多分、解決はあっという間です。まあ、その後が色々大変なんでしょうけどね
現ステータス
NAME
シロウ・カミヤ
SKILL
安全シェルター LV 9
健康的な体 LV MAX
投石 LV 1
鑑定 LV MAX
鍛冶 LV 7
念動 LV1




