82話 串に刺さって?
「う~む?どれどれ・・・・・・まずっ!」
さて、あれから2日ほど経過し、まず変わったのが戦車愛の町との道の整備だろう。要は必要以上の狩りはせず、救援を望める街道を再整備しようと言う訳だ。勿論、不満も噴出するだろう。
「皮肉にも、あのワイバーンがそれを抑える事になったからなあ」
言葉の通り、あのワイバーンが色々な意味でこの街ではトラウマになった事が再整備を決意させたってのが皮肉な話である。ちなみに、自分は毒消しポーションの改造を行っている。
「ドクダミみたいと言うか、ドクダミそのものみたいな味だから、砂糖やハチミツ混ぜる程度じゃあ、解決しないか」
勿論だが、ドクダミみたいな味が好きと言う人も居るだろうけど、こう、新ポーションの例もあるように、もっと、取りやすい形に出来ないかと色々試してるのだが、甘くするは失敗のようだ。逆に甘い部分と苦みの部分が絶妙に混じり合って、むせる。飲めないって程ではないが、まずさにむせるのはなあ。
「実際の毒消しポーションも飲めないって程じゃないんだよなあ・・・」
というか、毒消しポーションの評判については旧ポーションの300倍マシと言うのが冒険者の総意であるらしい。むしろ、傷を治す効果があれば、買い占める!と断言される程であったそうだ。旧ポーションって一体・・・・・・
「う~ん?別のアプローチから考えるか?」
ジ~ッと、農園で増産中の毒消し草を見る。あれ?待てよ?もしかして・・・あ~、あ~、あ~!!!と心の中で絶叫しつつ、自分は操縦席に乗り、飛行機愛の町の市場にシェルターを繰り出すのだった。
『ああ~、なるほど』
で、完成した物に対する、地球勢、現地勢の考えは違うと思うが、納得された。
「じゃ、仕上げに・・・」
市場に白玉粉モドキがあった。ここまで言えば分かるね?そう団子状にすればいいのだ。いやね?よ~く考えてみたんだよ。確かに新ポーション作ったの自分だけど、毒消しポーションまでポーションである必要ある?である。要するに、ポーションがあったからポーションを作ると言う事に縛られすぎていたと言う訳である。
「よし、ゆでた毒消し団子を氷水で冷やしてと・・・」
とりあえず、果物を適当にリンさんに切ってもらい、器に団子と入れて炭酸水を掛ける。こっちの世界でなら砂糖を水に溶かしたシロップが良いかもしれないが、自分達が食べる分なので炭酸水をセレクトする。
「あ、そうか、これ、アレです」
『三色団子!』
そう、自分がこの団子を作るきっかけになったのが、もちもちした団子のアレの緑色の奴である。アレとは材料が違うが、苦めの団子ってのもなかなか乙な物で有ったのを思い出したのだ。
「これ、王侯貴族に爆売れするかもしれませんね」
「あ、姉様もそう思った?うん、コレ。レシピ売るだけでも相当売れると思うよ」
ん?レシピは確かに売れるだろうけど、なんで王侯貴族?
「これなら、いつでも用意できますし、食べやすいですしね。王侯貴族の死因で多いのは毒殺ですからねえ」
オウ、ファンタジー世界の闇・・・・・・まあ、狙撃銃なんか無い世界だと魔法を対策、護衛は力量ある騎士や戦士を集めればいい。どちらかと言うとワインや食べ物に仕込まれる毒の方がレインさん曰く死因となるらしい。魔法での解毒も出来るがそこは本当に闇の世界。魔法が使える司祭の到着を後れさせる事もあるそうだ。コワイ!
「これなら、数を用意出来るし、保存も魔法を使えばある程度効く。デザートに混ぜても違和感ないしな」
あ~、普通にデザートに使う為とか言って用意も出来る訳ね。
「これなら、薬草も・・・」
「あ~、無理無理。ポーションと同じ要領で灰汁とか取った後の葉っぱで作ったけど、逆に苦みの元でもある葉っぱを使う分、すっげえ濃縮されたポーション成分になるんだけど、食える?」
『いいえ、私達は遠慮します』
え?なんで、味を知ってるのかって?試さない訳ないんだよなあ、ごふっ!いや、すっげえ味だった、青汁超濃縮爆弾団子とでも名付けようか、多分、きっと、おそらくは回復はするけど、味覚が破壊されるような味だったわ・・・・・・超が付くほど苦い物は液体にするのって大事だね!
三色団子は串から外して食べる派閥です。何?戦争?よろしい(ry
現ステータス
NAME
シロウ・カミヤ
SKILL
安全シェルター LV 8
健康的な体 LV MAX
投石 LV 1
鑑定 LV MAX
鍛冶 LV 7
念動 LV1