75話 新たな手札と食の革命
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『ギャウンッ!!!・・・・・・・・ギュウッ・・・・・・・・・』
「うわあ、こりゃ凄いですね・・・」
窓の外から見える光景を見たリンさんの言葉に頷く一同。いやあ、ここまで効果あると逆に怖い。猪型魔物はやがて泡を噴いて気を失った。
「ジェロキア粉末を水で溶いた電動水鉄砲、恐るべし・・・」
リィルさんが槍でとどめ刺しつつ、自分の言葉に一同も言葉もない。ちなみに、念入りに防護服にゴム手袋などを付けて、更に全員同じ装備をして、扱った後の残り水は外に掘った穴に入れてしっかり埋める予定で、銃もしっかり洗浄する予定だ。防護服にゴム手袋も洗浄の魔法が無ければ使い捨てだな、コレ・・・ビバ、異世界。
「魔物が毒以外で泡を噴くってよっぽどですよ。恐ろしい兵器になりましたね。殺傷能力ないのに・・・」
「ハバネロの2倍以上のカプサイシンは伊達じゃないね・・・・・・」
「シャベル持ってきますね。これ、内部で保管は危険なやつです」
順にユウナさん、ユキさん、アマネさんである。うん、コレちょっとした弾みでこぼしたりすると大惨事なやつだ。念のため、水の処分が終わるまでは防護服とゴム手袋の洗浄魔法掛けは待つ事にする。いや、マジ凶悪だな、これ!
「あ、防護服に洗浄かけても、まだ脱がないでください。解体しますから」
リンさんがそう言う。あ、そういえば、口に目掛けて撃ったから、肉とかがそういう事になってる可能性高いのか。いや、多分大丈夫なんだろうけどね、念の為と言うやつである。まだまだ、異世界について解明出来た訳ではないしね。肉に辛みが付くなんてことは無い!とは言い切れないからなあ。
辛みボアのロース肉:特殊な方法で退治した場合のみ取れるボア肉。ピリッと辛い味付けが最初からついている 等級:B
鑑定結果がコレである。どれぐらいの辛さかは分からないが、どギツイ赤と言う感じではない。どっちかと言うと、こう、日本の焼き肉屋にある辛いタレに漬けた肉と言う感じかな?念の為、机に肉と皿を置いて、少し離れた所でマスクを取って匂ったが問題なさそうだ。
「これって、あれですよね?」
「アレだよねえ・・・・・・」
うん、これ、絶対あれだ。危険が無いと判断して、庭で七輪使って焼いてみてる最中だが、この匂い、間違いなしの焼肉屋さんの・・・・・・
「「漬けタレのお肉。タレ無しバージョン」」
『あ~』
地球組、全員納得する。あれ?でも、これって・・・・・・
「・・・いや、まさかねえ?」
とりあえず、想像を確信にする為に、自分は通販ページでとある物を購入するのだった。出来れば、想像が外れてくれますように!
「Oh・・・・・・」
「革命起きてしまいましたねえ、また1つ・・・」
自分の言葉に対するメイさんの言う通り、どうやら、また革命を起こしてしまったらしい。しかも、食関係。何が起きたかと言うと、さて、この水鉄砲に入っているのは日本の夏の名物、海で、街で、田舎でキンッキンに冷えた黄金色のアレである。で、少し前に試した唐辛子水を食らわせて倒した奴がああなったとすれば・・・
「確かにモルト、つまりビールかすを使ったお肉は美味しくなるって言いますけど、マジですか、コレ?」
リンさんが思わず絶句するほどの鑑定結果がこちらである。
酔っ払いボア肉:その身は恐ろしいほど柔らかく濃厚な脂である。その身を食べた者を虜にするであろう。 等級:A
「もしかして、地球の料理の素材の育て方や調理法使えば・・・」
「その可能性が高いね」
アマネさんの言葉に頷く・・・・・・・・・あっ。
「つまり、新しい食材を手に入れる事が出来ると言う事ですね!」
しまった!リンさんの琴線に触れた!そりゃ、そうなりますよね。あっ、はい、滞在期間増やして色々調べますんで爛々とした目で見ないで・・・
「色々試しますかね」
そう言って、通販ページを開きつつ、様々な調味料にお酒を購入するのだった。なお、この後、様々なギルドに激震が走ったのは言うまでもない。後、酔っ払いボア肉が相当な金額で売れるのも言うまでもない事である。
新しい攻撃方法!と言いたいところですが、危険もある方法と言うお話。しばらくはカミヤさん独占でしょうね、コレ。
現ステータス
NAME
シロウ・カミヤ
SKILL
安全シェルター LV 8
健康的な体 LV MAX
投石 LV 1
鑑定 LV MAX
鍛冶 LV 7