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65話 港町の滞在と復興と・・・

次回は久々の外伝です

「で、どうだった?」


ご飯を食べてある程度、落ち付いてほっこりしている所で、ユウナさんに聞く。


「念の為、いくつかこっそり飛ばしてみました。結果を言えば、追手が追ってくるような形跡はありませんでしたね」


あのクッソ忙しい中だったが、店を始める前に路地裏でユウナさんのスキルを使ってめっちゃ小さい偵察機を何機か放していたのだ。過激派寄りの転生者は捕まったと聞くが、念入りに調べておく必要があったからね。思わぬ事故は回避すべき!だし。


「あの大捕り物から助かったのが隠れている可能性もあるが、一先ず、騒動は収まったと見ても良いと思う。ただ、ここ以外にも潜伏してる可能性もあるから、外には出ないスタンスは続行で良いと思う」


リィルさんの言葉に全員が頷く。それぞれが休憩時にバラバラに観光してみたい気分はあるが、まあ、危険ゼロとは言い難いよな。


「こちらはどれぐらい滞在しますか?」


「悩み所だな。1カ月ぐらいとみてるんだけど・・・少なくとも、()()()()()()()()()()()と思う。」


全員が自分の言葉に頷く。この後、各都市を回るが、その後はこの大陸には用は無いだろうし、ポータルを置く必然性は感じない。んで、港の滞在は半月~1か月ぐらいで良い気がするんだよね。ただ、レインさんの懸念は別にあるのだろう。一応、現在居る宿の一室を数日取ってあるけど。このシェルターサイズを考えると、宿泊費用は半月でも勿体ない気がする。


「前と同じく土地を買うのは危険そうだなあ」


『ですね』


全員が頷く。土地購入の強みは不法侵入などを訴えれたりするが、同時に転生者が多い土地では財力を示す事になるから、狙われてしまったり、情報を集められたりする可能性が高い。その場合、色々調べられるというのは面倒だな。となると、このまま宿を借りるのが一番良いのだが、流石にこう、何人かが泊まれる広さの部屋を手の平大の幼女形態が借りるというのはなあ、う~ん?


「あ、待てよ?ちょいと聞いてみよう」


ポンと俺は手を打ち、操縦席で受付の方にシェルターを動かすのだった。もしかしたらだけど、借りれるかもしれない。



『ええ、構いませんけど・・・』


宿の女将さんと話し、自分の提案は一先ず許可された。


「流石に自分の大きさで、しかも、御飯はいらない素泊まりで滞在中ずっと部屋借りてるのは・・・ねえ?」


『ですね。有り難い申し出なんですけど、本当に良いんですか?』


「ええ、構いません。部屋を空けて、そちらの後ろの棚の一角に変わる代わりに・・・・・・」


『ええ。勿論。お代は1日銅1枚で結構です』


こういう事である。いやね?考えてもみよう?ベッド=使わない、椅子=使わない、机=使わない、アメニティ=使わない・・・・・・じゃあ、使うの何?と言われると屋根があるからとしか言いようがない。うん、これで半月も部屋借りるのは些かにアレである。金もそうだが、宿的にも部屋が勿体ない。だからと言って、鍵すらかからないどころか、扉すらない馬小屋ってのもアレだ。そこで、宿の受付の後ろにある棚の一角を借りるという事に相成ったのである。受付さんは交代で代わり、簡単には棚と受付台の間は跨げない。そら、お金や鍵の管理をしてるし、当たり前だわな。棚の一角の広さもこの幼女型シェルターから見れば十分ともあり、それを相談したのだ。


「それじゃあ、一先ず半月で15枚、確認お願いします」


『はい・・・・・・・・・はい、15枚確認しました』


契約成立という事で、部屋のカギを返却すると、棚の一角を自分達が入れるように整理してくれた上に、更に従業員達にも話しておいてくれる。ありがたや。毎回使える手では無いが、この宿は安全と感じたら今回みたいに交渉してみるのも手かな?




「復興速度半端ねえ・・・」


「ですねえ」


自分の言葉に対するリンさんも呆れ口調である。あれから2週間が経過し、港町はほぼ復興していた。後は荒れた港口のみになっている。魔法、やっぱり半端ない。建物の瓦礫の除去に焼け跡の除去、果ては整地まで、魔法をそれなりに使える者が居れば数人で済むと言う辺りがね。

が、しかし、しかしである!うん・・・・・・


「まさかの大型建築物複数出現」


『 そ れ 』


ユウナさんの言葉に全員が頷く。復興には転生者が協力したのだが、それ故に様々な建造物が建ったのだ。例えば、家が連なっていた所の焼け跡にはアパートが、お店の焼け跡はアーケード街のように変身し、一部、エレベーターが無いがビルの様な物まで出来ていた。多分建物に関してを提案したのは言うまでないんだろうなあ。


「皮肉にも転生者騒動の御蔭で港が一気に機械大陸一に発展してしまった説」


『 そ れ 』


更に、自分の言葉に全員が同意する。なんて言うか、この世界の人達から見れば見慣れないけど便利な物、転生組から見れば見慣れた光景になりつつあるからなあ。下手すれば、世界中で一番発展してるかもしれんね、コレ。今、自分達が居る宿も復興前はそれなりに大きい建物だったが、今では大きさとしては中ぐらいになってしまっている。


「一応は日照権とか考えられてるのがせめてもの救いかな?」


「ですね。はい、今日の朝御飯です」


リンさんが用意してくれた朝ご飯を食堂で食べつつ、ウィンドウでシェルターの視点を操作する。うん、じろじろ見られるのは仕方ないとして、1週間経過したので常連さんがそれとなく新規さんに教えてくれるのは助かるね。


「とりあえず、今9時ちょいだから10時から昼までテイクアウト店、昼過ぎから街探索で良いかな?」


「そうですね。それなら、私はいつも通り料理担当&昼から研究です。リィル、手伝ってくれる?」


「分かりました」


『私達もお手伝いします』


リンさんとリィルさんはいつも通りと。ユウナさんとユキさんが手伝いを申し出る。


「私は書類を昼から纏めようかと。アマネさん、手伝っていただけますか?」


「了解した」


レインさんは旅の事を纏めているらしい。加えて、まだかろうじて通じる通信でギルド関係の仕事もこなしている。今日はそっちに集中するようで、書類仕事が得意なアマネさんを誘い、部屋の方に行く。


「じゃあ、私はお店用の器の量産かな。メイさん、仕上げ手伝ってくれる?」


「分かりました」


オウカさんとメイさんは、木工細工のお持ち帰り用の器を作るようだ。少し前までは何の装飾も無い物だったのだが、それだと、うちの店で買った!と言う印象の薄さや詐欺が起こるかもしれないという訳で、魔法による判子を押して作っている。今ではある意味、飲食以外での主力商品になっている。


「さて、それじゃあ、移動しますかね」


皆が各々の位置に付いた所で、自分は操縦席に行き、いつも通りにバザーが開かれる場所に向かうのだった・・・・・・と、言いたかったのだが、宿を出た瞬間、自分達を呆然とさせるモノが目に飛び込んでくるのだった。なんじゃ、ありゃあ?

クラッシュ&ビルドは割と現実世界でも見られますが、魔法があれば、そら早いよねとなる出来事と滞在中の新たな考えのお話。もう少し早く、棚に泊まるというお話書きたかったんですけどね。ようやく出せました。引き出しに滞在とかも出来るのは少し先のお話です。



現ステータス


NAME


シロウ・カミヤ



SKILL


安全シェルター LV 8


健康的な体 LV MAX


投石 LV 1


鑑定 LV MAX


鍛冶 LV 5

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