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64話 人の欲を甘く見てはいけない

『 け だ も の 』


ゴフッ!まあ、不思議な事が起こってしまったという事で3人娘ともそういう関係になりました、ハイ。仕方ないんや、なるたけ距離は取ろうと思ってたら、嫁4人と色々交流してて、好感度が上がっていってしまったんや。

勿論、嫌という訳じゃない。まあ、喜んで良い・・・・・・んだよね?


「しかし、港町では商売出来そうないな、コレ。むしろ、支援に回る方針を考えないとな」


計7人の美少女たちが温泉の暖簾の先に消えていったのを確認すると、窓の外を見て溜め息を吐く。と言うのも、想像以上に策の効果がありすぎてしまったのだ。


「いやあ、流石にこの結果を予測しろとか無理でしょ」


自分の部屋でシャワーを浴びつつ、外で何があったかを思い出す。まず、3人娘が見つからない転生者がイライラし始めて、港の警備隊や現地民に八つ当たりをし始めたのだ。だが、余計なトラブルは招きたくない転生者も居る訳で、彼等が止めて膠着していたのだが・・・


「まさかのイライラ転生者大暴れの大捕り物の後で連続裁判。う~ん、ここまで予想の斜め上を行くとは・・・」


簡単に言えば、イライラが限界に達した転生者組 対 仲裁していた転生者組&現地民の総力戦になったわけだ。勿論だが、イライラしてる転生者側も善戦はしたが、同じ転生者にプラスし、現地民まで敵に回ればどうしようもない。何故か?例のスキル封印のアイテムはこちらでもあったからだ。とは言え、解決までに結構な被害が出てしまい、今、港は絶賛再建中という訳だ。

予想では、3人娘を追っていた組織内が争い合って、やがては沈静化し、バラバラになった組織は他大陸に向かうと思っていたのだが、転生者の欲深さが出たという感じだろうか?まあ、間接的とはいえ、色々動いた事に関していつまでも苛まれてもしゃあない。と言うか、一切の同情の余地無しだしな、忘れよう。奇跡的に人的被害も少なかったらしいからね。


「ふ~む・・・・・・」


シャワーから出て、地図を広げる。こちらのギルドでお金を出して買っておいた機械大陸の地図である。すでに、この大陸での目標は達成してはいるのだが、まあ、この状況で離れるのはねという事でパンとスープを当初より格安で売る事でしばらくは港の再興の作業員に支援の形で滞在しつつ、終えたら、せっかくだから機械大陸内を観光でもするかという事になったのだ。


「ふむ、大まかに地域は4つって所かな?」


まず、この港は除外して中央に王都。まあ、これは割とよくある配置だね。んで、東西北にそれぞれ大きな都市がある。3人娘によると都市と言うか、村であるらしいのだが、こう、なんだ、元・村と言うべきか、うん。聞いた時は何かのジョークと言うか、エイプリルフール?と思ったのだが・・・


「実はジョークとかありませんかね?」


温泉から上がってきた女性陣の中に居るユウナさんに笑顔で言うと、彼女も笑顔でこう返す。


「残念ながら現実です」


「嘘だと言ってくれよ」


ぱたりと机に突っ伏す。いや、悪い意味でのニュースではないのだが、この3つの元・村の特色がその・・・・・・アレなのである。


「はい、でも言いますね。北=戦車愛!、西=飛行機こそ至高よ!、東=歩兵こそ最高よ!をお送りいたします」


こう、戦争だ!と険悪ではなく、なんて言うか、こう、推しのアイドル勢力って言うのだろうか?それぞれが独特の都市らしい。王都だけ見まわろうかなあと思うのだが?と言うか、もはや機械大陸には用が無いので去っても良いんじゃね?


「一応、ケジメ的に見て回りたいんですけど・・・」


アマネさんがそう言うと残りの二人も頷く。う~ん、嫌な予感しかしないけど、予定に入れておこう。しかし、こうなると・・・・・・


「王都はどうなんです?」


『う~ん?』


なんか、3人共唸り始めたのだが、どうしたんだろ?とりあえず、話を促してみる。


「なんて言うか、王都って言うか、王都に見せかけた街というか、村?」


「なんて言うんでしたっけ、そう、急造都市?みたいな感じです」


「少なくとも、私が知るファンタジーの王城内に牧場は見た事がない」


順にユウナさん、ユキさん、アマネさんである。あ~、要は急速に大きくした村って事かな?急激に発展した文字通りの新興国家だから体裁だけでも整えたという感じだろうか?コレ、転生者からしたら、逆に見てみたい国でもあるわな。そら、人増えるわ。


「そうなりますと、しばらくはここで再興のお手伝いでしょうか?と言っても、パンとスープの販売ですが」


レインさんの言うように、配給と言う手もあるが、それやると転生者とかうるさそうだしね。販売と言う形で支援を行う事にした。ハンバーガーセットは他の都市に行く、もしくは、安全が完全に保証されるまではお預けだ。代わりと言っては何だけど・・・


「肉焼き代行ですね、頑張りましょう」


リンさんの言うように肉を持ち込んでくれた人に限り銅1枚でステーキ1枚の肉焼きを代行する事にしたのだ。あ、肉は持参の上で焼き時間もあるから、待ち時間あるよって言う注意書きも書いておくか。

そして、まあ、流石に肉の塊ドン!は困るのでステーキ肉サイズに限定。要は切ってきてねって言うのと、1人最高5枚までの受付にした。これで多分、忙しくなる事はない、勝ったな!




「ふ、甘かったな」


その言葉と共に、溜め息で返答する命名、チーム・シェルター。死屍累々でございまする事よ。いや、マジで、餓鬼の群れを見た。ちゃんとステーキ肉も持ってくるし、パン・スープなども購入してくれるし、横入りとかのトラブルとかもなくて素晴らしかったのだが・・・


「昼過ぎにやってなければ昼飯食う暇なかった奴だな、コレ」


「だね・・・」


自分の言葉にオウカさんが返してくれる。既に時刻は日本時間で19時である。居間に有る時計の大体14時からやっていたから、5時間も人が途切れなかったのか・・・・・・


「ああ、リンさん。流石に今日は通販で出来合いにしましょう」


さすがに5時間連続肉焼いて販売もして、接客と言うか品出しもしてだから、全員、動くのも億劫だろう。通販機能で冷凍食品やチンして食べれるレトルト系を選ぶ。飲み物は自販機でいいか。


「明日からは人数制限かけよう」


『賛成』


とりあえず、飯を食べて、風呂に入って、まあ、それからだな。

フラグ回収と人の物欲、食欲は甘く見てはいけないというお話。これで嫁は8人目だね、カミヤ君!モゲろ!



現ステータス


NAME


シロウ・カミヤ



SKILL


安全シェルター LV 8


健康的な体 LV MAX


投石 LV 1


鑑定 LV MAX


鍛冶 LV 5

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