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異世界に召喚されるようだから、安全なシェルター貰って引き籠る話  作者: 味醂英雄


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122話 神々との謁見、そして・・・  後編

「神を創る・・・ですか?」


『流石ですね、そこに考えが至りましたか』


発言したメイさんと女性陣が驚き、アストレア様が微笑む。つまり、自分の考えは間違っていない証でもある。


「神を創るとは言いましたが、さして難しい事はない。いや、だからこそ、女神様や神々は ()() をそのまま送ったのですね?」


『その答えは我も是と言っておこう』


『同じく、その答えが正解であると言っておきましょう』


ゼウス様とサタン様の言葉に頷く。では、こう考えるに至った理由も言っていくとしよう。


「まず、地球が消滅し、消滅する前の神々は己が残滓をこの創られた異世界に送った。ここまでは良い?」


女性陣が頷いた所で続ける。まあ、口にすると色々脱力感がでかいが、気力を振り絞って続ける。


「そして、地球が消滅するまでにこの星は創世記と同じように動物が産まれ、人が産まれた。これが現地人や魔物、動物の誕生だ」


ここまでくると、自分にどんどん進めてほしいのか、3神も含め、沈黙を以て先を促される。


「そして、この段階で力を失っていた日本の神々の中でかろうじて神力を保っていたの3神が名を改めたのはさっき言った通り。これが、ある意味では最もアストレア様、いえ、天照様の計画で()()()()()()()()()()()だった。何故か?」


そう、これが最も、恐ろしいにまでの賭けだった。例えるなら全財産を不良債権の企業に全ベットするようなものだ。何故か?


「名前を変えてしまった事で、力、つまり信仰の力は得れるが、神に名付ける、つまり()()()()()()()()()()()()()()()()()()


「うわ・・・・・・」


こういう事には一番理解が早いメイさんが顔を歪ませる。そら、3神以外の神様の名は良くありがちな失伝ではなく、全くの記録に無いよね!ってなる奴だからね。この世界でも大きい芸術大陸の図書館にも無い訳である。


「では、ここから如何にして神を復活させるか?もっとも、縁がある地球で大往生した魂達を縁で引き寄せた。魂自体は地球に執着ある訳じゃないからこそ出来た力技とも言うけど」


『ですね。出来る限り集め、この星に()()という形で行いました』


その数、かなりであったであろう。恐らく信仰の力も使いまくったから、ゼウスとサタンが人の世ではつい最近とも言える時まで表出なかったのも多分、この辺が理由だ。()()ではなく、転生と言う形ならもっともらしく聞こえるからね。


「そして、狙いは地球の技術や知識を定着させる事。これが、天照様の計画だ」


「薄々とはそうは思ってたけど、それがどうして神を創る話に繋がるの?」


ユウナさんが代表して自分に聞く。そして、自分はこう返答する。


「地球の技術・概念・考えはこの世界の現地民とは全く違う。そして、新鮮な事だ。ですね?レインさん、リィルさん?」


「「ええ」」


「では、逆に地球人はどうだ?」


『あ!!!』


そう、地球人は創造、いや、想像する。地球という星に有った技術体系、そして・・・・・・神話を。


「そう、ちょっとした技術から地球に居た神様を思い出すだろう。そう、ほんのちょっとでも思い出すだけでいい。ですよね?」


『然り』


アストレア様が頷き、2神も頷く。そう、こうして少しづつ、神々の残滓は信仰という名の力を取り戻し、いずれは神々が復活しまくり、やがてこの星は第2の地球となる・・・・・・はずだった。


「と、まあ実に言ってはなんだが、地味オブ地味な計画だけど、始まりから何年か経過すれば神々が次々と名を持って復活、計画は成功するはず・・・()()()


後ろで女神様がグハァ!と過呼吸してるけど、続ける。


「何か失敗していたと?」


ユキさんの言葉に頷く。これは本当に難しい話ではない。難しい話で無いが故に、女神様達も見逃していたとも言える。


「失敗と言うより、()()の問題だね」


『思考?』


「要するに神を創る為に技術・知識を広める。だけど、迂闊に世界を脅すかのように広めるのはダメ。その対策は自分達も何度も見たと思う」


うん、ここまで言えば分かるね。スキル封印である。アレは迂闊に暴走させないためとも言える。で・・・


「まあ、うん、まあ、効果ありすぎたね」


『デスヨネ』


神様チーム、天を仰ぐ。そら無理もない。元々は暴走して地球の技術を使い犯罪や迂闊な一足飛びの技術の無謀な拡散を止めようとした、それは正しい。いや、マジで正しいから、実際チート共による戦争が起こっていないのがその証拠とも言える。


「世界にチ-トを律する術がある。すなわち、大人しく、慎ましやかにそれを使えというメッセージに見えてしまった。要するに自重しろ!と言う神からの強いメッセージに見えた、仕方ないね」


『『『ゴフッ!』』』


まあ、要するに、技術を広めるという考えを無くしてしまった訳だな。隠していこうとする必要を感じてしまった訳だ。実際に自分もこの世界に来てしばらくは隠れてる時にそう思った事もあるしな。これには流石の神様も苦笑いってやつだ。


「だから、自分の引き籠り用シェルター能力は喜ばれた」


「あれ?引き籠る方が技術広まらなくない?」


オウカさんが言う。うん、普通は字に書いての如く引き籠る!と決めたのも自分だけどさ、考えてみても欲しい。


「衣食住の内全てが保証されてます。中に居る限りは安全です。なので、ずっと中でダラダラする・・・・・・出来ます?」


『いやぁ、きついっス』


現地人に神様ズも含めてこの解答である。まあ、なんていうか怠惰も過ぎれば飽きるというか。大きいのが・・・・・・


「日本人って・・・・・・悲しき生き物だと思う」


『 そ れ な 』


女性陣の転生組の意見が一致する瞬間である。こう、働かないと落ち着かないのではない。周りが何かしてると何かしたいなになるという経験はないだろうか?まさにそれである。


「どの道、通販能力の使用にはこの世界の金が必要だから、遅かれ早かれ、何らかの技術をどこかで提示していただろうね」


通販能力は強く勧められていた訳ではないが、必ず誰かが取る事ぐらいは予想されていただろう。自分に関しては引き籠るには必須である。それ故に、色々チート過ぎる能力も容認されたのだろう。


「そうして、広まった技術が神の如きの技術なら?広まった概念が今までにない概念なら?」


「転生組の誰かしらが名前を呟き、名が広がっていく」


ユウナさんの言葉に頷く。まあ・・・


「その為におもっくそチートを律する技術が多大に邪魔してしまったんだが、自分は色んなとこで色んな概念や技術を広めてるから・・・多分1~2神の名は産まれつつあると思う、想定されるより無茶苦茶遅いペースだけど」


『ゴフッ!』


神様達、マジでノリが良いよねと思いつつ続ける。


「でも、私達の戦車はどうなんです?アレ長いとは言えないですけど、結構広げてましたけど・・・」


「戦車に神は?」


「居ませんね」


ユキさんの言葉に答える。そして、ユキさんが返答し、周りも納得する。戦車に神様が憑いてたの見た事ないしなあ。有り体言うなら、軍神関連だが、じゃあ、それ戦車とかに関係ある?と言われたら、無いとしか言いようがない。アレ、神が作った訳でもない、人間が作ったもんだからね。


「こういう関連なら船かな?地球の技術を使ってる船やただの帆船ではない船作れば何かしらの神様思い浮かべるだろう?」


ああ~と女性陣が納得する。実際、地球の船って何かしらの神様想像するしね。有名どころだと、七福神なんかそうだ。後で、ライさんに七福神の船の作成を相談してみよ、マジで降臨するかもしれんし。


「ま、つまりは今まで通りに旅を続けろ、そういう事ですよね?」


『そうです。察しはついていたようですけどね』


アストレア様が苦笑する。うん、まあ、気づいたのは最近だったけどね。まあ、だからどうしろと言われても、その、なんだ、困るしね。


『『『汝等のこれからに幸いあれ』』』


そうして、消えていく3神。まあ、これからは似たような生活続ける事になるんだろうなあ・・・としみじみ思ってたら・・・


『ああ、言い忘れていた、本当に最後の伊邪那岐、伊邪那美としての権能で子宝豊穣、安全出産、精力持続の加護を与えたから』


え?ちょっ?!伊邪那岐様、爆弾を落として消えるな、消えるなぁあああああ?!そして、空間から帰ってきて、ギギギとロボットみたいに振り向くと・・・・・・


『ウフッ♪』


「ワッ、ワァ・・・・・・・・・」


その日、連れ込まれた部屋から明かりと嬌声が消えなかったのは言うまでない・・・・・・あれ?なんで、自分が勝ってるんだ????

次回、いよいよラストですというお話


現ステータス


NAME


シロウ・カミヤ



SKILL


安全シェルター LV 11


健康的な体 LV MAX


投石 LV 1


鑑定 LV MAX


鍛冶 LV 7


念動 LV 4

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 神の数え方、一般的なのは~柱かと、今回の場合なら神2柱とか神3柱 とか
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