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119.5話 最高神と悪魔神
「ついに、来てしまったようだな、彼が」
「ええ、ついに」
「「我々が探し求めた人物か分かる時が来た」」
「ほんの僅かな希望だった彼が、ただ一人ここまで大きく世界に関わるとはね」
「されど、我等が眼に見えるは世界が変革する兆し。すなわち、彼が待ち望みし者」
「「世界の始まり」」
「いよいよ、彼が真実を話す時、我々、すなわち神々は彼からその資格を得ねばならない」
「我々は彼に感謝せねばならないだろう。そこはどうする?」
「神ほどの不死は望まぬだろう、ゆえに我は平穏を与える」
「なるほど、ちょうど良いのがある、我はそれを譲ろう」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「長かった」
「ああ、長かった、いや、我々が長く感じただけか」
「然り」
「ようやく果たせる使命、感謝しよう、彼に」
「是」
2人の神が話してるだけの短いお話ですが、色々最終局面に向けての最後の閑話になるものですというお話