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13話  シェルターのレベル3と異世界のお約束

「いやぁ、ここまでとはね」


シェルターの中でレベル3の拡張をする為に居るのだが、目の前には金貨が数十枚。


「情報なんだ。そうなるよねえ」


まずは領主の館。流石に自分は入れないからオランジェさんが行ってきた。曰く、彼女と同様に絶叫し、今後の方針を話し合ったという。

そうして、決まったのが、国王に製法を献上。その後、何故か、情報屋ギルドに情報が入ってるので、情報提供者不明のままで広まるという事である、不思議だね?

まあ、その不思議の成果が配送ギルドにプラチナと金貨が混じった報酬になり、自分もほんの少しだけ何故か受け取れたという訳である。フシギダネェ(目そらし)


「まあ、資金は多いに越した事はないしな」


何より、レベル3の恩恵がついに来るのだ。資金は多い方がいい。さて、まずは今回上がった1コストで小さな応接間を取る。

小さなとは言っても応接間だ。それなりに広く、何よりこの施設の特徴は外から来る自分以外の人間を中に案内できるというのが大きい。

扉は一つ。自分が出れば自分のシェルターの居間に、他人が出れば、シェルターの外にである。まあ、何を考えてこんな施設を入れたかと言うと、交渉の為である。


「うん、こんなもんだな」


レベル3ぐらいになれば、引き籠るとは言ったが、人との接触は避けれないだろう。まあ、事実、ほぼ2週間でそうなっていたのだが、まあ、出会いが良かったからね。

現在行っているのは応接間の家具などの調整だ。応接間にあったソファーの一部を居間に移動させ対面のみにする。ティーカップやお皿等も来客用を2~3個にする。更に窓にかかっていた遮光用カーテンも外し、薄いカーテンのみにする。

更に毛皮のカーペットも抜いて居間に置き、こちらの世界で買った安っぽいカーペットと取り換える。

流石に居ないとは思うが持ち帰られても困る。シェルター自身が自分に悪意、暴力の意思がある場合、自動的に外に放り出すが、悪意などが無い知的好奇心などはどうにもならない。


「これで良いかな。さてと」


そこで、少し豪華すぎる部屋のお色直しという訳だ。取られても困らない物ばかりにする事で少しでもそういう手合いが2度と来ないようにしているのだ。

絶対居るだろうしなあ。止むを得ず入れなきゃいけないの。まあ、先の事は考えても仕方ない。少しの間、お預け気味だったレベル3の御褒美を開封しようじゃないか!


『通販機能を開放します、よろしいですか?  Y/N』


よし!とガッツポーズを取り、イエスを押す。すると、居間の一角にノートパソコンが現れる。

起動させると、通販ページのみが表示された画面が現れ、ついで、その画面が未来にありそうなホログラフィ画面のように見える位置に浮いて現れる。


「うん、向こうで試した通りだな」


顔がにやけるのが止まらない。流石に車やバイクなどの車両、現代武器、改造エアガン、軍事用ナイフなどは神様チームから禁止されて除外されているが、日本の食料品や冷凍食品、果ては地域名物料理まである。

その他、若い頃は欲しかったが買えなかったゲームや玩具、本や漫画もある。調度品の通販等もあるので、まさに夢のような機能が解放されたと言ってもいい。


「まあ、まずはやっぱこれだよな」


米、味噌、醤油、塩、胡椒等のお約束と言っても良い物からカゴに入れていく。その後に無くなりかけてたドライイースト、砂糖、アイスクリームなどの甘味類。更に衣服やシャンプーリンスに洗剤。そして・・・


「後はこれだな」


ポチリと選んだのは香辛料。それも、めっちゃ辛いと言われるハバネロの粉末と、丈夫なビニールの水風船、水風船用空気入れ、粉末を入れる為の漏斗、薄いビニールタイプの軍手と分厚い糸の軍手。そして。ロケット花火である。

そこまで買った後、空中に浮かんだ決済画面で金貨をインサート画面に数枚入れる。昔は絶対出来なかったやり方だな、コレ。日本円にしたら札束を数枚入れてるんだしな。

実は今もちょっと手が震えてたりする。なんのロゴも無いダンボールがいくつも出てきたので、中身を取り出し冷蔵庫や保管庫に入れていく。段ボールは汎用性があるので畳んで隅に置いておく事にする。


「まあ、これも備えあれば憂いなしってね」


備えとは簡単だ。魔物が居る以上のお約束。確実に起こるであろうと予想しているべき事。


()()()()()()()()()()()・・・・・・あるんだろうなあ」


通販画面で忘れていた様々な物の保管用のプラスチック製の箱を買いつつ、ぼやく。まあ、モンスターが居る以上はあるだろうし、今までが安全過ぎたともいえるだろう。

ハバネロ水風船爆弾を作りつつ、他に出来る事がないか探す。10個前後作った所で保管用の箱に入れ、そこでハッと気づく。


「あ、待てよ。これなら地上の方は何とかなるかも?」


思いついたのは初日の出来事、そして、そこから出来る作戦である。だが、必ずしも成功するとは限らない。検証が必要だと感じた自分は街の外に繰り出した。

通販機能で異世界生活に充実を!でも、異世界のお約束ってやっぱりあると思うんですよ。



現ステータス


NAME


シロウ・カミヤ



SKILL


安全シェルター LV 3


健康的な体 LV MAX


投石 LV 1


鑑定 LV 4


鍛冶 LV 3

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