104.5話 オリハルコンの柱サンプルの完成
「う~ん、提案してなんだけど、金の無駄使い」
『 そ れ 』
あれから食材都市で様々な食材を購入したり観光したりして数日。ついにサンプルが完成したとのことで停留している浮遊大陸に戻り、現物を受け取ったのだが・・・下が杭状で全長5~7メートルはあるであろうフルオリハルコンの柱複数を見たら、誰だって同じ感想が出ると思う。
『一先ずのサンプルとの事でこれだけだそうです。オリハルコン鉱石を更に探すので時間がかかるとの事ですので』
ライさんによると、オリハルコン自体、確かに稀少ではあるが、背に腹は代えられず、様々な大陸や商人に交渉しているらしい。ハンマーは現在鋭意製作中らしいが、大体、この柱と同じぐらいの重さになるそうな。
「注文通りですね」
柱の中間あたりに小さな穴があり、そこに特製の鍵を入れると、取っ手になり、それを開くと内部に球状の魔石がセットしてある。これがある意味、重要になる部分である。これ、魔法を込めた魔石なのである。魔石の使い方は様々であるが、魔法を込めた魔法石というものに加工出来る。そして、それは発動しない限りは半永久的に込められたままらしい。それを利用して、例え埋もれてしまっても感知出来るようにしたと言う訳である。
「レインさん、どうです?」
「大丈夫です。魔法使いであれば感知出来るかと」
「では、この柱の魔力は?」
「火ですね」
「こちらは?」
「水ですね」
オッケー、後で色々テストもしなきゃだけど、完成度は高いとみている。後は、とりあえず頼んだだけの数の納品を待つのみである。時間かかりそうだけどね。
『しかし、様々なギルドに他国は大混乱ですよ、この国は大変運が良かった』
言葉と同時に溜息を吐くライさんの声に苦笑する。実際、砂漠階層はどこかにある、それぐらいは想定されていただろう。だが、ここ以外の大陸では不幸にも発見されず、また、この国でも今日まで発見されなかった。そして、最初の発見だった。出費と言う名の出血は大きいが、一番最小限だろう。なにせ、金を出せば、一先ずの攻略は出来るのだから。他の国は今頃は大慌てで人材に資金、それとオリハルコンなどの稀少鉱石の買い占めが始まると思われる。食材大陸?さあ?????あそこの冒険者はなんか、普通に砂漠を突破してそう・・・
『柱の方は1週間ほどで10程出来る予定です。ああ、そうそう、現在停留中の食材大陸の方から依頼があるそうですよ』
え?あるの?と顔に出ていただろうけど、シェルターの中なのでセーフ。う~ん、嫌な予感しかしないぞ!受けたくねえなあ・・・・・・
カミヤ君はフラグ建てるの上手いなあ!上手いなあ!大事な事なので2度言いましたぁ!
現ステータス
NAME
シロウ・カミヤ
SKILL
安全シェルター LV 9
健康的な体 LV MAX
投石 LV 1
鑑定 LV MAX
鍛冶 LV 7
念動 LV 4