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101話 浮遊大陸での正式依頼 後編

『10階層、確かにお届けしました』


「了解、ありがとうございます。あ、これが・・・」


『ええ、あの部屋が転生者の方々曰くエレベータールームと呼ばれる転送部屋です』


あれから、9階層のボス部屋と呼ばれる場所を通過し、うん、マナンさんが張り切ったと言う事で、階層ボスのヘカトンケイル君、すまない、すまないッッッ!と思いつつ、10階に到着すると、先ず通路と部屋があり、その部屋の先は他のダンジョンにもあるらしい転送装置があるらしい。他のメンバーはこれを使って帰還の予定である。自分はパソコン起動させてマッピングの開始準備を行う。ついでに、準備するのは方位磁石と方眼紙と筆記用具。こちらはリィルさんに渡しておく。


「全員戻ってったな。まあ、ここからでも目で見えるもんなあ、熱気・・・」


女性陣もうなずく。なんて言うか、通路の先から見える砂の海と蜃気楼っぽいモノ。うん、アレは生身であそこまでお見送りは嫌だな。


「んじゃ、探索開始と行きますか」


なお、この後、このダンジョン出現させた神を色んな意味で呪いたくなるのは、少し先の話である。本当に直ぐの事である。




「死ぬほどの()()()()多過ぎぃ!」


出発から1時間ほど経過し、砂漠のどこかは分からないが、丘になってるような部分でシェルターを止める。いや、シェルター自体は操作するだけなんで疲れはしないんだが、これはヤバい。たった1時間でそこまで感じている。もし、これが人間なら、すでに砂漠階層の餌食となっている、間違いない。と言うか、()()()()()()()()()()()()する。絶対的な意味で保証する。


「まさかの、足踏み入れたら即警報罠。人間用だったので鳴りませんでしたが」


リィルさんも頭を抱えている。通路の先、砂漠が始まる一歩目の砂の下に感圧式の警報の罠があったのだ。まっさか、一歩目の場所全部にある訳ないよなと鑑定持ち全員で調べたら()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、全員が呆然である。普通、こんな罠ねえよと言いたいが、目の前にあるので何も言えない。しかも、人間の歩幅に合わせてあるので確実に踏むと言う嫌がらせ込みである。これは、まあ、分かってれば魔法なり、解除するなりで何とかなる。なるんだが・・・


「で、終わったと思ったら、次はしばらく歩くと、落とし穴。底には毒液&マキビシ」


あえて言おう!エグいわ!警報で慌てて入り口側の通路に逃げ込むならともかく、パニックになった人間は奥に進んでしまう事もある。そのパニックの中、警戒や鑑定などを行う暇がない所に靴底に鉄板とか入れてない限りは確実に毒らせるであろう罠に加え、迫るモンスターから逃げるのを遅らせる落とし穴。しかも、靴底に鉄板なんぞ入れるのは砂漠の特性上ほぼ無いと言うコンボ、酷い。更に、落とし穴は目印なんてもんが無い砂漠の下で適当と言って良いレベルで配置されているのが更にタチが悪く酷さがドン!である。


「さあ、なんとかこのコンボを抜けて探索だ!って所に巻き起こるダンジョン内の天候変化の()()


で、オウカさんがげんなりする砂漠のある意味ではお約束である砂嵐。いざ、遭遇すると碌なもんでない。なにせ、収まるまで視界は塞がるし、その上、移動とかそれどころではない上に、いつ収まるかもランダムであるという、酷すぎる。自分のシェルターのように移動出来るシェルターでなければ、実質、そこに足止めである。しかも、モンスターに警戒しながらである。


「そして、モンスター。こちらは迎撃さえ出来れば問題ないのですが・・・」


「砂に潜ると言うのがこれほど厄介とはな」


そして、遭遇した砂漠階層のモンスターに関してはレインさんとリィルさんが真面目に唸る程である。まず、天然の防御幕である砂漠の砂。所詮は砂だろ?は間違いである。砂の量だけ分厚い防護壁になるのである、生半可な武器、魔法はそもそも数センチも抉れないし、だからと言って、強い武器で抉る、上級クラスの魔法を撃っても深さの分だけ減衰する。モンスターはいくらでも潜れるので、減衰してる間に、攻撃が到達しない深さまで離脱すればいい、酷い。


「そして、()()()()()()()()


『 そ れ な 』


メイさんの言葉に全員が頷く。砂漠がダンジョンにある場合、一番厄介なのは何か?壁がない為、視界がめっちゃ開いてる事である。例えば、良くあるゲームでのダンジョンは壁があるから左手法とか右手法とかあるし、壁に目印などを付ければ、戻っていける。ところが、ここは壁が無いし、砂漠なので目印を置こうにも埋もれてしまったり、砂嵐で飛んで行ったりしてしまう。


「これ、地図作るのは勿論だけど、何かしらの()()作った方が良くないか?」


『あ~・・・・・・』


とは言え、何を作るか?である。先も言ったが砂嵐も起きるから生半可な目印では吹き飛ばされてしまうだろう。かと言って、巨大建造物なんぞ、モンスターの格好の餌食である。う~ん・・・・・・?


「あっ」


あっ、思いついてしまったし、声も出してしまった。皆さん、やめて?嫁さんの視線とは言え、思いついちゃったかあな諦めの視線は止めて!いや、まあ、我ながらとんでもないアレなんで、一度街に戻らないといかんが、まあ、うん、現状、コレしかないんだよなあ。とりあえず、説明していく事にする。


『この大陸の各国の王の胃壁が確定で削られますね、かわいそう』


聞いた女性陣の答えがコレである。でも、実際これしかないんだよねえ。さて、転移装置で、関係者各位の胃壁削りに行きますか!HAHAHAHA!

砂漠があるダンジョンってマジで酷いというお話。普通なら、出現したら諦めの境地入りますわ、コレ。


現ステータス


NAME


シロウ・カミヤ



SKILL


安全シェルター LV 9


健康的な体 LV MAX


投石 LV 1


鑑定 LV MAX


鍛冶 LV 7


念動 LV 4


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