99話 浮遊大陸での正式依頼 前編
あ、本日誕生日です(40代の折り返しが見える年齢)
『確かに受け取りました。食料はお任せします』
「了解です」
まあ、要するに都市がしっかり成立するまでの倉庫である。その為、しばらくは協会が提供する建物に居る事になる。
「さて、それじゃあ」
「はい、準備完了」
中庭で外の様子を見つつ、とある行動を行う自分の言葉にユウナさんが頷く。他の皆も固唾を飲んで見守っている。
「ドローン浮上」
「同じく、ミニ飛行機浮上」
よしよし、ここまでは順調。ここからなんだわ、この実験は。
「ユウナさん、ドッキング用意」
「了解、ドッキング用意」
飛行機から、鉤付きのチェーンが下りてきて、ドローンの凹凸部分をガッチリ掴む。
「OK、ユウナさん。こちらのコントロール切ります」
「了解」
自分がコントロールを停止させると、少し揺れはしたが、ユウナさんのミニ飛行機はドローンを運ぶ。小回りは利かなそうだが、高度は普通に上げれるし、移動も相応のスピードを出してもドローンは落とさないし、飛行機の役目はドローンの輸送だけと考えると良い感じだ。
「続いて、カミヤさん、よろしく」
「了解。コントロールオンにしました、ユウナさんのコントロールを解除してください」
ユウナさんの飛行機がドローンの上で停止する、その際にステータス画面の映像がガクンと揺れはするがゆっくりとした飛行なら問題無い感じかな?上下左右の動きをするが、鉤爪がガッチリ掴んであるならば、飛行機は落ちないようだ。バレルロールしたら流石に落ちちゃうだろうけどね。
「成功だね」
「成功ですね」
ワッと場が沸く。これはどういう実験かと言うと、しばらくは協会の建物詰めなので、外の様子を探る為にドローンを運んで、サブ画面で見れるようにしたと言う訳だ。同時操作は流石に無理だからね。ユウナさんにミニ偵察機使ってもらえばいいじゃんと思うだろう。まあ、確かにそれが最善なのだが、都市外と都市内の同時進行で問題点が起こる可能性があるかもなので、念の為と言う奴である。心配しすぎではあるが、その心配を無くす意味でも重要な案件である。
「起こらないのが一番なんだけどねえ」
『ですよねえ』
女性陣達とウンウンと頷き合うのだった。まあ、起きないのが一番だよ。一番だっつってんだろ。
「え~、カミヤさん。残念な情報が一つ」
「うん、見えてる・・・・・・」
それから少し日数が経過し、自分も含めて、皆の表情はユウナさんの報告にアチャーである。モンスタースタンピードが起こったとかではない。王都方面からどう考えても、貴族に準じる馬車がやって来ているのである。護衛付きで。何が厄介って、都市がまだ未完成とは言え歓待しなければいけないのである。変なのじゃない事を祈ろう。
「こういう時はお約束って外れないんだよなあ」
『 そ れ な 』
なお、ここから一時間後、自分達は困惑に困惑を重ねる事になる。
まずは平和なシーンからと言うお話。この実験が後々にある実を結びます、お楽しみに!
現ステータス
NAME
シロウ・カミヤ
SKILL
安全シェルター LV 9
健康的な体 LV MAX
投石 LV 1
鑑定 LV MAX
鍛冶 LV 7
念動 LV 4