第５話 決戦！潮騒村合戦！！
戍亥 どうした？いつまで睨み合ってるつもりだ？来ないならこちらから参るぞ！
ふん！
戍亥が桃太郎の懐に潜り込む
桃太郎 なっ！
防ぐ桃太郎
戍亥 ほう、よくぞ某の初太刀を受け止めたな。ならば、これならどうだ！
戍亥が高速で動き回る
桃太郎 は、早い！！浦島さん以上に！
戍亥 ふんっ！
攻撃を防ぐ桃太郎
桃太郎 がっ！
戍亥 まだまだ！
攻撃を防ぎ続ける桃太郎
桃太郎 （だめだ、このままではやられる！）
戍亥 某の攻撃をここまで受けたのはお主が二人目だ！だが、それもここまで！
戍亥の渾身の一撃が放たれるがギリギリでかわす桃太郎
戍亥 何！某の最速の攻撃をかわしただと！
桃太郎ゆらゆらと変則的な動きをすると同時に辺りを霧が覆う
戍亥 なんだ、急に霧が、それにその動き・・・まさか、その技は・・！
桃太郎 二の太刀！海裂斬！！
立ち込めた霧が刃となり戍亥を襲う
戍亥 霧が刃となって！ぬぉぉ！！
桃太郎 はぁはぁ・・・やった・・・・。
戍亥 見事だ。人間。
背後から戍亥が現れる
桃太郎 なっ！
戍亥 さっきお主が斬ったのは某の残像だ。
桃太郎 残像・・っく。
戍亥 落胆することはない。むしろお主の技、素晴らしいものだった。
名を何と申す？
桃太郎 私の名は桃太郎！かつてお前達鬼と戦い勝利した英雄と同じ名だ。
戍亥 桃太郎・・・なるほどそういうことか、ははははっ！
桃太郎 何がおかしいのです！
戍亥 運命・・・とでもいうべきか。
まさか、某たちの前に立ちはだかるのが桃太郎とは・・・。
面白い！桃太郎よ、お主は鬼を倒したいのだな。
ならば、鬼ヶ島に来るがいい。そこが某たちの城だ。
桃太郎 鬼ヶ島・・・。
戍亥 待っているぞ桃太郎。
桃太郎 待て！っく！
桃太郎が動き出すと無数の切り傷が現れる
桃太郎 ぐわぁぁ！・・・いつの間に、まったく見えなかった。
戍亥 ・・・強くなれ桃太郎よ。
戍亥が去っていく
桃太郎 く・・・そ。
倒れる桃太郎
そこへ、命たちが走ってくる
命 桃太郎さーん！
亀吉 うわぁ！皆、ひどい怪我でやんす！
桃太郎 み・・こと・・・。なぜ・・ここ・・に
命 急に鬼たちがいなくなったから、急いできたんだよ！
それより、早く皆の傷の手当てをしなきゃ！
お願い大地の精霊さん。命に力を貸して。
命が手をかざすとやわらかい光が桃太郎たちを包む
亀吉 みるみる皆の傷がふさがってくでやんす！
命ちゃん！いったい何をしたでやんすか？
命 大地の精霊さんの力を借りて、傷をふさいだんだよ。
でも、命の力じゃ完璧には皆の傷を治せないの。
どこかに薬草でもあればいいんだけど。
亀吉 薬草・・それなら近くにある山にいっぱいあるでやんす。
命 本当！？
亀吉 でも、あの山には恐ろしい山姥が・・・ってあれ？
命ちゃん、どこいったでやんすか！！
山に向かって走る命
命 待っててね皆！命が今、薬草をいっぱい持ってくるからね！
