第4話 乙姫乱舞
乙姫 さぁ、どこからでもかかってきなさい!
鬼が襲い掛かるが、乙姫余裕でよける
乙姫 どこを攻撃してるの?
鬼の攻撃、だがまたよける
乙姫 間抜けな鬼ね、私はこっちよ。
怒り狂って襲い掛かる鬼
命 桃太郎さん!あのままじゃ乙姫さんが!
桃太郎 大丈夫ですよ命。どうやら、乙姫さんの実力は本物のようです。
命 えっ?
亀吉 綺麗な舞でやんす。
命 舞ってる?
桃太郎 よく見てみなさい命。乙姫さんの動きを。
命 ・・・・本当だ。踊ってる。
桃太郎 鬼の動きを見切り、最小限の動きでよけている。
あたかも舞を踊ってるように、見事です。
乙姫 そろそろ、終わりにしようかしら。
鬼の咆哮
乙姫 竜宮演武花の章!椿!!
乙姫の手元から無数の針が飛び出し鬼の体を貫く
悲鳴をあげて倒れる鬼
命 やったぁ!乙姫さんつよーい!
亀吉 綺麗だったでやんす!
でも、今の技はいったいなんだったんでやんすか?
桃太郎 舞うと同時に無数の針を鬼に飛ばしていたんですよ。
亀吉 へぇ、すごいでやんす!!
乙姫 桃太郎さん。いかがでしょう私の力は。
桃太郎 お見事です。
乙姫 では、私も付いて行って構いませんね。
桃太郎 はい。一緒に村を守りましょう。
命 気を付けてね、桃太郎さん。
桃太郎 命も、しっかり隠れてるんですよ。
命 うん!
亀吉 乙姫さん!気を付けてくださいでやんす!
乙姫 ありがとう、亀吉さん。
帰ったら、また、おいしいお茶をお願いします。
亀吉 乙姫さん・・・わかったでやんす!!
桃太郎 さ、行きますよ!
村の中心
桃太郎 はぁぁ!!
鬼の叫び
桃太郎 はぁ・・・はぁ・・・あらかた鬼は倒しましたね。
乙姫 えぇ、でも、浦島様はどこに・・。
浦島が歩いてくる
浦島 ぐ・・はぁ。
倒れる浦島
乙姫 浦島様!
浦島に近づく乙姫
乙姫 浦島様!浦島様!!
桃太郎 ひどい怪我だ!
浦島 ぐ・・おい・・・あんた。
桃太郎 浦島さん、無理にしゃべらない方が・・・
浦島 います・・ぐ、乙姫をつれて・・に・・げろ。
奴は・・・つよ・・すぎる。
桃太郎 奴?
戍亥 ほぅ、仲間がいたのか。
桃太郎 誰だ!
戍亥 そやつ、小僧の割には強かったぞ。
桃太郎 鬼が、人の言葉を!
戍亥 鬼か・・・確かにそう見えるかもしれんな。
だが、某は鬼にあって鬼に非ず。
桃太郎 鬼であって、鬼でない?
乙姫 うあぁぁ!!
乙姫が戍亥に攻撃を仕掛ける
攻撃を簡単に受ける戍亥
戍亥 ん?これは、針か!
乙姫 あんたが!あんたが浦島様を!!
戍亥 なかなか、面白い技を使う女だ。だが!
戍亥、間を詰め乙姫に一撃を加える
乙姫 うっ・・・・
倒れる乙姫
戍亥 技の切れが甘い。
桃太郎 乙姫さん!
浦島 おと・・ひめ!・・てめぇ!
戍亥 安心しろ。某は女は斬らぬ。さて、話が途中であったな。
まず、名乗らせていただこう。
某は伊佐芹様に仕えし三眷族が一人、戍亥と申す。
桃太郎 伊佐芹?三眷族?
戍亥 伊佐芹様は、我らが主。
桃太郎 主?その伊佐芹というものが、鬼の頭領ということですか。
戍亥 鬼の頭領が伊佐芹様・・・ふん・・やはり人とはつくづく愚かだな。
桃太郎 どういうことです!
戍亥 これ以上話すことは何もない。さらばだ。
桃太郎 待て!
刀を戍亥に向ける桃太郎
戍亥 やめておいたほうがいい。人間が某に勝てるわけがない。
桃太郎 やってみなければわからないでしょう。