ラーメン
気の迷いなんだってさ。
いいよ、それでも人生初めてのほっぺにチューされたんだ、我が人生に一変の悔いはないかなー。
そう言うわけでラーメンサブローにラーメンをサキさんと食いに来てます。
あいかわらずの行列となかなか進まない順番に苛立つサキさんをなだめる俺。
サキさんがここに行きたい、噂のラーメンサブローのラーメンを食べたいって言うから連れてきたんだよ、タクシー代払って亀戸まできたのに何でオレがなだめてんの・・・。
ちゃんとラーメンサブローの行列と食べ終わるのにかなり時間が掛かるっていっておいたのにさ。
列にならんでいる間にこのラーメン屋さんの作法をレクチャーする。
女性じゃ食べきれない量だから最初から麺は半分、チャーシュー1枚、野菜増しが健康に良いからとか。
カウンターの後ろの列まで進んできた。
ニンニクは最後に入れるかどうか聞いてくるからとか、食べおわったらドンブリをカウンターの上にあげてタオルで自分が使ったテーブルを綺麗に拭いて帰るとか事細かに説明する、超絶美少女に。
店員さんとかお客さんとか俺をウザそうに見る。
気持ちは分かるよ、オレだって君たちと同じだから。
でもね、サキさんは宇宙から来たばっかなんだからしょうがないよ、俺がいろいろ説明しなきゃこまるのはあんたたちだよ間違い無く。
地球の最高権力者だよ、この小娘は。
絶対に勝てないよ、地球を救った英雄だよ、なんかあったら俺が許さないよという気分です。
サキさんは俺の説明を全部無視して大盛チャーシュー麺に挑む。
倒れそうなサキさんを担ぎながら迷惑そうな目で見る店員さんやお客さんにペコペコしながら俺たちは店を後にした。
ふざけんなよ!もう二度とあの店にイケネーヨ!。
数日後、こっそりラーメンサブローに行った俺はそこで店員さんと涙を流しながらハグしてるサキさんを見た。
ドンブリは空だった。