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このタクシーには宇宙人が乗ってます  作者: ちび猫pちゃん
15/27

愛、憶えてますか。

吸血宇宙人は昨日サキさんの着陸挺から宇宙空間に浮かぶ船に転送された。


なのになんで俺の家にいるんだって聞いたんだ。


「あれはノルマの分だから。あと半月を残してノルマ達成はなかなかの成績なんだけどさ」


「歩合分を稼ぎたいと」


「アメリカ合衆国政府から依頼が有るんだよ、惑星破壊爆弾を持ってるテロリスト集団の捕縛というか生死は問われてないのが」


「じゃあアメリカ合衆国に行かなきゃ」


「向こうでまた拠点作んの面倒じゃん」


「ここから通うんですか」


「鈴木の雇用期間もまだあるし部屋代も払ってるんだ、モッタイナイよね」


「どうするんですか飛行機で通うのも時間の無駄でしょ」


「こんな遅れた世界の飛行機なんか乗れるかってんだい!」


江戸っ子ですか、あんた。


そう言えばこの人の両親というか先祖、地球人だよね。


全くどういう育て方すればこんなスケバンみたいな女になるのか、口さえ開かなきゃ超絶美少女なのにね。


「日本には賞金首は居ないんですか」


サキさんは半纏の袖をうどんの入った丼に引っかけないようにコタツの上に置いてあるお新香に箸を伸ばす。


「もう、日本には居ねえよ。あとはアメリカかヨーロッパ大陸にいるだけだ」


意外と居るのね、ヤバくない。


「経費清算も出来たし、あれも売れてこっちの金も結構あるし、明日からアメリカで遊びがてらパーっといこうぜ!」


あれって昨日世界最大の医薬品会社に渡した新薬の事だろうな。解析に10年掛かるのに8千万円で取り引きしたアレ。


会社的にもサキさん的にも何にも問題ないらしい、ただの風邪薬レベルのもんなんだってさ。こういうちょっとした小遣い稼ぎは認められてはいるんだってさ。


はてさてうどんも食べ終わりミカンを剥いているのだが、いいんだろうかコレで。


「あのーもう一度確認したいんですが」


「なんだよ、面倒くさいやろ~だな」


「アメリカ合衆国にはサキさんと私が行くんですよね」


「あったり前だろコンニャロ」


「どうやって行くんですか」


「鈴木のタクシーに決まってんだろが、しっかりしろよ、このコンコンチキ」


「俺のタクシーですか」


そう言うわけで今、アメリカ合衆国に向かっている。


後ろの席にはサキさんが座ってる。


マッハ10で空を飛ぶ俺のタクシーで・・・。


もう、これ貸切で走る距離超えてんだけど・・・まあタイヤが回ってないからメーターは上がらないんだけどさ。







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