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このタクシーには宇宙人が乗ってます  作者: ちび猫pちゃん
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目の保養

捕獲用の絶対破れないらしい網に獲物が絡まってる。


まだ体力が有るみたいで宇宙語っていうの、翻訳されきれない言葉で叫んでる。


コイツは或る惑星から逃げてきた違法改造人間なんだってさ。


違法じゃないのもいるんだ・・・。


かなり危険な奴で相手の血を自分の食料として吸血すると同時にマイクロマシンを打ち込んで脳を支配して相手を言いなりにさせるんだって。

惑星間戦争でそれを戦闘用の消耗品奴隷として売ってたみたい。


地球人も数千人単位で売り払われたって。


そんなのが日本に潜伏してたら、そりゃあ総理大臣も動くよね。


でも、そんな事有るなんて聞いたことも見たこともないよ。


多分極秘事項なんでしょ。

ここ地球は辺境惑星とか言ってたし、まだまだ知っちゃいけないことが有るんだろーなー、映画に会ったよね黒のスーツの2人組みの。


動けない相手にサキさんはさっきから超電磁ヨーヨーをぶつけてる。

当たると痛い上に痺れるらしく身体を震わせて泣いてる。


俺は可哀想になったんで急いでキャリングバッグから拘束具を出してサキさんに渡す。


「まだ必要じゃネーヨ」


サキさんは相変わらず超電磁ヨーヨーを相手にぶつけている。


酷いよね、人権って言っていいのかわからないけど、無いよね。


宇宙は怖いとこだと思った。


サキさんの装着してるコンバットアーマーから警告音っぽい音が鳴った。


「ありゃ、もう電池切れか。鈴木これ外すの手伝え」


俺はサングラスに表示される指示通りにサキさんのコンバットアーマーを1つずつ外していく。


遠隔転送装着装置が使えれば0.001秒で服が転送された後にコンバットアーマーが装着出来るんだってさ。


でも、其れにはそこそこエネルギーが必要でそれを発生させるのに結構お金が掛かるらしい。10回で3万sdくらいらしいけど自分持ちなんだって。


社員じゃないじゃん。


もしかして請け負い社員なのかな、そうだよね。


それでも地球じゃ最高権力者なんだよね。


まあ、俺も社長なんだけどさ・・・従業員居ないけど。


コンバットアーマーの全てのパーツをはずし終わり、目の前に白いレオタード姿のサキさんが見える。


エロいよ、すっごくエロ美人です。


俺は目を開けたまま倒れた。リポXの効果が切れたらしい。


「ったく、ショウガネーナー」


サキさんがレオタード姿のまま俺を担ぎ上げてソファーに寝かせてくれた。


女の子らしいやわらかい胸の温もりを感じた。


本当に男の娘じゃなくて良かったよ。ゴメンね、サキさん。


「飲むか、コレ」


サキさんはバッグから2本目のリポXを取り出し俺の目の前で振った。


それ飲んだら最初のと合わせて600sd、60万円。

今日の給料が1000sd、それ飲んだら400sdしか残らない。


獲物をちゃんと転送出来て仕事が完了だよね、そーゆー気がする。

もしこれ以上何かあったら赤字になった上に大借金持ちになっちゃうよ。


俺はクビをヨコに必死に振った。


「根性あるじゃん、さすがあたいのアシスタントだぜ」


オレはほとんど動かない身体なんで目だけでサキさんの着替え姿を追う。


可愛いお尻が出てるレオタードのうえからゴスロリの服を着るサキさん。


これで見納めと思ってサキさんのレオタード姿を心に刻んだ。


「そろそろ動けるか、獲物を持って着陸挺まで車で行かなきゃなんねーからよ」


「な、なんとか」


鬼だよね、鬼だよ。何が美少女だよ!エロかったけどさ!。


俺はサングラスをサキさんに返して吸血宇宙人を歩かせる為に近くに行った。


「す、すいませんでした!カンベンしてください兄貴!」


俺の顔を見た瞬間いいやがったよ!コイツ。


確かにさ、爆風で飛んできたガラス片で頬がザックリ切れてるけどお漏らしするほどの事じゃ無いよね、俺の顔。


というかオレがコイツにさっさと会ってれば話しが終わってたんじゃないのかな。


それにしても俺は吸血宇宙人の兄貴じゃないよ。


失礼な奴だ。


俺は車のシートに目一杯ビニールシートを被せて捕虜を乗せた。


洗車、めんどくさいなー。こういうの既に2度目だよ。


うんざりしながら新宿中央公園にタクシーを走らせた。










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