召喚
キラリちゃん視点
講堂に三年生と先生全員が集まる。
「俺、A級召喚できたらいいな…」
「お前はN級だろw」
「私…どんな子が来るんだろ…」
「大丈夫!きっと可愛いよ!」
ああ、皆いいな。そうやってドキドキ出来ていいな…
私はどうせR級だ。だって落ちこぼれだし。
落ちこぼれにはお似合いだろう。
またいじりのネタが増えちゃうな…
ボンヤリと窓の外の空を見つめ、列に並ぶ。
ぞろぞろと進んでいく列。
悲鳴やら、嬉しそうな声…色々な声が先頭の方から聞こえる。
…来ないでほしいな。私の番。
そんな願いは届かず、とうとう私の番になる。
ゴクリ、と生唾を飲み込み、魔法陣に手をかざす。
観衆は「あいつはR級だよな」「雑魚を召喚するのかw」と噂する。
…分かってる。わたしにはR級がお似合いだって。
息を吸って呪文を唱える。
「『汝、ここに問う。我に忠誠を誓うものよ…今此処に!』」
魔法陣が光り輝く。眩しくて目を瞑る。
「私を呼んだのおねーさん?」
魔法陣の上に立っていたのは小さな巫女服を着た狐の女の子だった。
「こ、これって…」
突然水を打ったように静かになる講堂。
「「「「SS級?!?!」」」」
今までで一番大きな叫び声が出た。
狐の女の子はSS級!
これからキラリちゃんどうなるんでしょうね。