二人で一人
キラリ視点です
夕食の時間が終わり、紹介の時間になる。
先生に呼ばれたら前に行けば良いので、席について待つ。
「ミス・ルナ!前へ。」
「はい。ラピス、行くよ。」
ぼんやりと前を見つめる。
皆スラスラ紹介してる。ちゃんと考えてたんだ…
私は…どうしよう…何も考えてない。
なんて言えばいいかな…人前で話すなんて嫌だな…
人の視線なんて大嫌いなのに…
突然手が温もりで包まれる。
「…ターニャ。」
「大丈夫。キラリなら出来るよ。一人じゃないでしょ?」
力強い目で私を見つめるターニャ。
…そうだ。私はもう一人じゃない。
なんだか不思議と大丈夫な気がしてきた。
「次。ミス・キラリ。前へ。」
「は、はい…」
ドキドキする心臓を押さえて段を上がる。
ちゃんと隣にいる。一人じゃない。
人の視線が怖い。すごく嫌だ。
でも…ターニャがいるから怖くない。大丈夫。
「私の使い魔はSS級のターニャです。ターニャはオムライスが好きで私と一緒にいてくれます。」
とりあえず平凡なことを喋って終わらせよう。怖くないけど長い時間人前に出るのはやっぱり怖い。
隣でターニャが私を見て微笑む。
ギュッと私の腕を掴み、ターニャは喋る。
「キラリと私は二人で一人だ!だからもうキラリは一人じゃないゾ!」
いつもの輝く笑顔で群衆に向かって叫ぶ。
顔が茹でタコみたいに赤くなる。
「え、ちょ、ターニャ?!」
「ふへへ。じゃあ申請行ってくる!」
「あ、行ってらっしゃい…」
段を降りてターニャと別れる。
本当自由なんだから…
一人で冷たく暗い廊下を歩いた。
ターニャ勇気あるね。
流石ターニャ。普通あんな事出来ない…




