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ルテンの剣  作者: 刺身
第一章 『冒険の始まり』
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第二話『奇妙な事態』

第二話『奇妙な事態』


「一体どういうことなの!?ボクが王国のものを盗んだって!?」


「つい先日になりレイルス家の当主から連絡が入った。最近問題になっている相次ぐ王国が貴族にその権威を示すものとして授ける国宝を盗んでいる犯人、自分の使用人ががレイルス家の倉庫にいると。ノアお前にはその容疑がかかっている。とにかく抵抗せずおとなしくしていれば延命はできよう。」


「そんなぁ、何かの勘違いだよ!ええとでもさ、ちなみにボクが本当にその犯人だとしたら捕まったらどうなっちゃうのかな?…ちょっと気になっちゃたりして。」


「安心しろこの罪においてもっとも軽い刑は斬首刑だ。」


騎士は無表情に告げる。


「アハハ!首チョンパかぁ!うん、スパッといっちゃう感じで爽快かもね!」


ノアは冗談のつもりで笑っていたが周りの鎧を着た達…、王国から派遣されてきた騎士たちの鋭い目線が刺さり少し冷静に考えるとこれは全くを持って絶体絶命ではないか?という結論がでてきた。


「やだそれって最低でも死刑じゃないですか!?でもそれ以上もあるってことだよね!?

 いや、待って何も言わなくてもいいよ。だってまずボクがしたっていう証拠がないから聞く意味なんてないからね!」


「ならそのレイルス家に与えられた国宝の剣がその証拠だ。」


「へ?」


何を根拠に言っているのだと言わんばかりに自信ありげに言ったつもりであったが、不意に騎士が指差した方へ目を向けるとどうやら先ほど手に取っていた剣をそのままつかんでいたままであった。

さらに余計勘違いが生じてしまったことに気づき、ぎょっとして思わず間抜けな声が出てしまった。


「こ、こここれはですね!下に落ちてる荷物を持ち上げようとして…」


「御託はいい!王国からは首だけ持ってくるようには言われてる。もういい、やれ!」


本当のことを言おうとしたがこの状態ではもう何を言っても無駄だ!

騎士たちが剣を引き抜き、じりじりと距離を詰めてくる。

このままいけばすぐに自分の首が飛んでしまう!


ノアは後ろに引き下がりつつあたりに何か打開策はないか真剣に探した。

すると後ろの端の方に小さな穴があった。

【 ハイスイコウ 】


もしかしたら…!


この地域は一年に一度大雨による小さな洪水がある。

そのためこの町では床にいくつか小さい排水口を取り付ける。


ただこの家の倉庫の排水口は周りの家より少し大きめに開いている。確かここを奥に歩いていくと街から離れた

川につながるはずだ。しかし、自分が子供でいくら体が小さいと言えどこの排水口には今すぐには入れない。

なぜならもしも子供がその穴に落っこちないようにという配慮から金属でできた横棒が付いている。

あれを外すとなると時間がかかりその間に殺されてしまう…!

子供の安全への配慮がここになって自分のような子供の命を奪うとは。


唯一に見えた打開策が絶え、ノアはただただ再び力なく笑うことしかできなかった。

ボク自身確かに周りに使えているメイドさんに比べて仕事とか全くできなくてダメな使用人だったけれどこうして身に覚えのない罪で殺されちゃうのは悲しいなあ…。


せめて水のように自分の体が溶けて液体になればこのこの排水口に流れてここから逃げ出すことができるのにそう皮肉を思っては自分の首を跳ねようと構えた剣に怖くて目を閉じるしかなかった。


そういえばまだお姉さんの笑った顔一度も見たことがなかったし、一度もご主人様が行った外の国にも行ったことがなかった。

まだ死にたくない…。

 

涙でうるうるとした目を閉じようとした瞬間、剣の青い宝石が光るのに気が付いた。


『誰っすか!?私を起こした人は!…でもピンチのようっすね。私の力を貸しますよ。

 なりたいものを凝視してそこから湧き上がるイメージを強く思ってください!』


その声は脳に直接響くものであった。


もはや切羽詰りその声の正体が何であるか気にしてはいられなかった。

藁に縋るような気持ちでその先ほど見ていると突如、排水口を覗くと上から大量の水が落ちて排水口に流れていった!


…あれだ!


ボクは一心にそのイメージを膨らませる…!


「何だ!?上から水が!あの穴からか!?」


と一人の騎士が言う。

もしかしてボクが入って来た穴だろうか…?

そう考えようとした瞬間!


「あ、熱い!体が!うう…!」


するとだんだん熱に浮かされたせいかゆっくりと体が倒れ自分の目線が下がってくると同時に周りの様子が突如おかしいことの気が付く。

周りの騎士たちが口々に悲鳴を上げているのだ。


「こ、こいつ!体が溶けてる!」


「魔物だ!こいつは魔物だったんだ!!」


「これはスライムか!?アイスバーグ国との大戦の際我がイースト国が使用した生物兵器のはず!?」


体が…溶けてる?


何を言っているんだ?とぎりぎり働く頭で感じたが、それ以上はもうダメだ。

完全に目線が床とくっつくのを感じると今度は後ろに引っ張られるような奇妙な感覚がした。

まるで坂の上をゴロゴロと下へ転がるような感覚だ。

と今度はすぐにひんやりとしたものにあたる感覚がして次の瞬間

目の前が真っ暗になった。

ただ体がヒュッと下へ下へ落ちていく感覚だけがする。


そしてそこで意識はプツンと切れた。



「私は他のメイドと同じ…言われた通りのことしかできない、そのはずなのに…。」


姉のソフィアは倉庫の穴の外からバケツを持ち無表情のまま素早く後を去って行った。


読んでくださりありがとうございます。

二話目を投稿させていただきました。


何かの手違いか、国宝の窃盗犯とされてしまったノアですが追いつめられたその時、このお話のタグになっている一つの喋る剣と変身が出てきます。

このタグですがよく付けられているタグのほかにどうつければよいのか考えた結果短絡的ですが主な登場人物の特徴を加えることにしました。


登場人物に関してはほとんどまだ登場していません。

これから徐々増えていくのですが次回の後書きから話に出てきた登場人物に関して簡単に紹介していきたいなと考えております。

感想や質問、誤字脱字などございましたらよろしくお願いいたします。


最後に、更新は3,4日と前回の後書きに書きましたが次の更新は二日後する予定です。

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