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永久
長き目覚めの中に在って、遥かな眠りの中に在る。
留まり続け、されど移ろい。
ゆらりと揺れるは水面と同じ。
永劫を示すは天と同じ。
古霞む瞬きのように。
昨日と思えども遠き過去。
明日と思えども見えぬ未来。
時間を越えたその果てに。
見えたものは幻か?
聞こえた声は渇望か?
眠るは容易くされど見開く。
常しえなればよりいっそう。
残酷なるものと人は呼ぶ。
哀しみに溺れた瞳で語る。
仮に我が一生もそれなれば。
ただ幸福なりと上を向こう。
心よりの感謝をたずさえ。
祈る言葉を胸に抱き。
ただ己が生を全うしよう。
――祝福に溢れて生きて行こう。




