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安らぎ
まるで、やわらかな陽だまりで眠っているよう。
瞳を閉じ、ふと感じるその温かさに身をゆだねれば、不安など一瞬で消え去るのです。
ふかふかのベッドのように、この身をそっと包み込むやわらかさ。
優しい陽光のように、ふわりとした温もりを与える穏やかさ。
美しい歌声のように、静かな歓喜で心を満たす心地よさ。
いつの間にか感じているその安らぎに、私はいつも救われています。
例えば、聖歌が響くその中に。
例えば、微笑みを交わす一瞬に。
例えば、歩く街並みのいたるところに。
陽光よりも、なお温かく。
眠りよりも、なお心地よく。
形として現れることなく心を満たすそれは、けれどいつだって確かなもので。
気づかなくても、いいもの。
けれど、気づければ何ものにも代え難い、癒しとなるもの。
歌の中に。
笑顔の中に。
言葉の中に。
街並みの中に。
営みの中に。
祝福と共に。
いつの日か、その安らぎそのものが、祝福となるように。




