【旧校舎の怪】
やっと怪まで行けた…
「か、垣也だとか!私から離れるなよ!」
神代垣也はこの現状をこう思っていた
(どうしてこうなった…)
数十分前――
『じゃあ俺は正門からいけばいいんだな』
俺は和雅に質問した
「そゆこと、正門ルートリーダーさんもしっかりしてくれよ」
『俺リーダーかよ!』
「いやぁ~リーダーにしたら面白そうっていうとこk
『安易な理由だなオイ!』
『はい、つーことで俺リーダーなんで一応人員点呼的なことやりますよー』
『えぇっと香川百合花』
人員が書いてある表を俺は見て言っていたんだが百合花の名前の下に
「垣也が絶賛片思い中!」
俺はすぐにボールペンで見えないようにした死んだ表情で
「神代くん?すっごいボールペンで何かを消してたみたいだけど」
『い、いやぁなんでもないぜ百合花ちゃん』
しまったいつもちゃん付けしてないのにしてしまった
「そう…」
気が付かなくてよかった…
『次はー神崎優介』
「目の前にいるのに点呼しても意味なくないかこれ」
『うるせー読者への今誰がいるかハッキリさせるサービスだ』
ちなみに優介と俺は同じクラスだ
『峰ヶ崎美緒先輩―』
「……」
『いや何かリアクションぐらいしてくださいよ…』
『……あのーもしかしてビビってます?』
「別にビビって何かいないが?」
先輩の脚が震えている
『そうですかーじゃあさっさと行きましょう、うん、そうしましょう』
「あ、あぁそうだな」
ということで俺たちは夜中の学校へ入り込もうとした
『ん?何か学校のふんいんきが違うような……まッいっか』
そして入り込んだ
「いやー中は暗いな」
『そうだなってん?あの教室だけ明かりが…』
「…いってみるか」
『お、おい!優介!』
「神代くん…」
俺は優介を止めようとしたが百合花に服の裾を掴まれる
『何だ百合花?』
「あの明かりの付いてる教室から声が聞こえてくる…」
『はぁ?んなわけあるかよ、授業やってるわけじゃあるまいし』
そのセリフを言葉を吐いたときにガラララと教室のドアを開ける音が響いた
それとその次に閉める音も
「声が…消えた…」
『はい?』
「教室から聞こえた声が消えた」
『まず声なんてなかったって』
『ていうか優介ー大丈夫かー』
返事がない教室と廊下で声が遮断されているのだろうか
俺は優介の安否を確かめるために教室のドアを開けた
『優…介…?』
教室の中には優介の姿はなかった
「…掃除箱の中に隠れて驚かそうとしてるんじゃないか?」
『先輩ナーイス』
俺は先輩の案通りに掃除箱の扉を開けた
だがしかしそこには優介の姿はなかった
『…いない…?…』
「ん…何だあれ…」
先輩が何かが落ちていた方向へと足を進める
「帽子…?」
それはどこか見覚えのある帽子だった
「それって神崎くんの被ってた帽子じゃあ…」
『それじゃあ被っていた優介はどこに行ったんだ?』
先輩の顔が青ざめる何かを理解してしまったのだろうか…
「な、なぁ二人とも」
『なんです?先輩?』
「この学校の七不思議を調べてから探索にきたのか…?」
そうだそういえば調べてなどはまったくいなかった
「この学校の七不思議を私は一回調べたことがあるんだ、探索じゃあないけどな」
「そのなかに【旧校舎の怪】っていうのがあった」
『旧校舎の怪?』
「この学校に入る前垣也だっけ?は何か疑問を持ったような顔をしてたよな」
『先輩見てたんすか』
「それにどこかしら見慣れない教室や廊下…っていうことはここは旧校舎なんじゃないか?」
たしかにこの教室の机…窓…教室の外の廊下も見覚えがなかった
『旧校舎…で、でも旧校舎の怪って何があるんですか?』
「たしか…死人が授業を受けていて…えぇっとそこに行ったら助からないとかそんなんだったかな」
『…百合花、さっきこの教室から声が聞こえるって言ってたよな?』
「う、うん」
『…っていうことは…優介は死人が授業中の教室に入って引きずり込まれた?』
二人の顔が青ざめる、いや先輩はさっきから青ざめていたのだが
なんせいきなりメンバーの一人が消えたのだから
「か、神代くんもう逃げない?」
『それは俺も賛成だ
で――
先輩…なんで俺にしがみついてるんですか?』
先輩は俺の後ろにがっちりとしがみ付いている無理やり離したらぶっ殺されそうだが聞くだけなら安全そうなので質問した
「べっべつに怖いとかそんなわけじゃない!いざというときはお前を武器にしt
『はいはい、わかりましたよ怖いんでしょ?』
「怖くないっていってr
先輩が話してる途中でテケテケという音が聞こえてきた
「ヒッ!――」
(この先輩可愛いッ!)
と垣也は思うのだった
峰ヶ崎先輩可愛いよ峰ヶ崎先輩